英国の話 2

長崎市五島町にある羅針塾 学習塾・幼児教室 https://rashinjyuku.com/wp では、日々の学びに、辞書を手にしての漢字の練習は欠かせません。

さて、英国がらみの話題が目に付きました。

「加瀬英明のコラム」 Date : 2018/02/07 (Wed) 「イギリス王室に見る尊厳と大衆化の相克」 http://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgiから。

ヘンリー・オブ・ウェールズ王子と米女優メーガン・マークル

 和歌「君が代」は、おそらく世界で今日まで歌い継がれている、もっとも古い祝歌であろう。

 1000首以上を収録している、『古今和歌集』(西暦905年)に載っているが、もとの歌は「わが君は千代に八千代に‥‥」と始まっており、庶民も含めて、婚礼をはじめとする祝賀の宴で、祝われる者の長寿を願って、朗唱されてきた。

 明治に入って、西洋に倣って国歌が制定されると、「わが君」を「君が代」に置き換えた。

 私は『君が代』を斉唱するたびに、心が高揚する。

 おそらく人類の祝い事のなかで、世界のどこにおいても、結婚がもっとも寿(ことほ)がれるものだろう。結婚するから、人類が存続でき、未来を手にすることができることを、理屈抜きで知っているからだろう。

 昨年11月に、イギリスのヘンリー王子(イギリスでは、ハリー王子の愛称で呼ばれる)と、美しいアメリカ女優のメーガン・マークルさんの婚約が発表され、日本のマスコミも騒がした。

 マークルさんはカトリック(旧)教徒だが、2人の婚約はイギリスで王族がカトリック教徒と結婚することを禁じた王位継承法が、2013年に改正されたことによって、可能になった。イギリス国教会は中世にカトリック教会から独立して以来、敵対していた。

 マークルさんには1回、離婚経験があり、前夫のハリウッド映画プロデューサーが健在であることも、妨げにならなかった。

 また、マークルさんの母親がアフリカ系の黒人であることも障害にならなかったが、5、60年前のイギリスであったら、考えられなかったことだった。

 チャーチル元首相をはじめ、国民のほぼ全員が白人の優位を確信し、劣る有色人種を植民地支配していたことを、正当化していた。日本が先の大戦でアジアを解放し、その高波がアフリカまで洗ったことによって、人種平等の世界がもたらされたのだった。

 ハリー王子とマークルさんの2人の幸せを、祈りたい。

 もっとも、私はイギリス発祥の『ブリタニカ大百科事典』の最初の外国語版の編集長をつとめていたことから、エリザベス女王の妹君のマーガレット王女が来日された時に、大使館主催の歓迎パーティでお話する機会があったが、マークル妃と会って、同じように敬意を払えないと思う。

 エリザベス女王がフィリップ殿下と結婚された時には、王族が結婚できるファミリーは200あまりしかなかったろうが、この40年のあいだに、社会規範が大きく変わった。

 ハリー王子の父君のチャーチル皇太子がダイアナ妃と結婚したのは1981年だったが、ダイアナ妃は下級貴族の出身だったから、イギリス社会が“シンデレラ・ストーリー”として沸くかたわら、驚かせた。

 開かれた王室は、大衆の手の届くところに降りてくるから、大衆化して王室らしくなくなる。王家という家を基準とせずに、自分本位の自由恋愛によって、配偶者を選ぶことになると、王家を支える尊厳が失われてしまう。

 その家にふさわしい配偶者ではなく、自分本位に自由に相手を選ぶことによって、結婚と家が切り離された。

 ついこのあいだまで、世界はどこへ行っても貧しかった。そのために家族や、地域社会の人々が生活を支え合ったが、物質的な豊かさがもたらされたことによって、人類にとって当然のことだった絆を、破壊してしまった。

 子育て支援や、生活保護などの福祉制度も、このような傾向を助長している。

 結婚は今日のように悦楽ではなく、家や、社会に対する務めであって、神聖な行為だったから責任をともない、自制と節度を必要とした。人類を存続させるためという、暗黙の了解があったにちがいない。

・・・昨今のおめでたい結婚の話の背景には、様々な逸話があります。結婚を望む当事者は、お互いの姿しか目に映って居ません。しかし、新郎・新婦には、それぞれの家族があり、両親の思いもあります。「結婚は今日のように悦楽ではなく、家や、社会に対する務めであって、神聖な行為だったから責任をともない、自制と節度を必要とした。人類を存続させるためという、暗黙の了解があったにちがいない。」という言葉には、日本の歴史を踏まえた大きな意味合いが含まれています。結婚後に思い悩むより、結婚前に様々な場合分けをして、生涯の伴侶となる人を互いに見極める必要はあります。これは、将来の子や孫などの卑属(基準となる人より後の世代の血族)に繋がっていくことだからです。

 

 

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