幼児教室・学習塾の羅針塾では、塾生の新学年での学びが順調に推移しているか、常に確認しながら、各人のテーマに基づき指導しています。
さて、中学教科書改訂の英語!
予想通り(?)というか、やはり!というか、学校現場では大きな混乱が起きている様です。
各県市町村で採用される英語の教科書によって内容が異なりますが、基本的には東京書籍 NEW HORIZON 三省堂 NEW CROWN 開隆堂 Sunshine 光村 Columbus 等の各教科書があります。
どの教科書を学校が採用しているか、によっても差が有りますが、以下に記す教科書のどの様な点が変わったかを踏まえて、学習する必要があります。
◉ 中1の教科書は、従来とは全く異なり、文法はbe動詞・一般動詞からいきなり入ります。小学校の教科書で扱っている英単語は覚えているものとして、中学英語の新出単語もマスターしていかなければなりません。
・・・つまり、小学校英語の「読み」「書き」が出来上がった状態でないと、中学英語に追いつけなくなってしまいます。実際に、国立・公立・私立小学校の英語の実力を見ると、ほぼ「ほとんどの児童は小6でも質問をすると「読み」「書き」ができていない有り様です。因みに、英会話教室に通っている児童も同様です。
◉ 例えば、東京書籍NEW HORIZONの中1教科書では、動名詞・不定詞の名詞的用法を学習します。更に、不定詞の形容詞的用法、副詞的用法、受動態、現在完了、間接疑問文など、重要な文法事項の履修時期が教科書によってそれぞれ異なりますので、注意が必要となります。
・・・例えば、従来では「現在完了」は中3で学んでいましたが、一部の新教科書では中2に出てくるので、新中3生は英文法の重要単元を学ぶ機会がないまま、従来のより難しくなった教科書をマスターしなければなりません。
◉ 新教科書では、倍増した英単語を習得させるための工夫が充実しています。
・・・ 裏を返すと、英単語の習得は必須であり、spell(スペル:綴り)を正確に書いて、暗記することができなければなりません。そうでなければ、高校・大学と進むことは厳しくなります。
◉ 新たに高校から降りてきた「現在完了進行形」「仮定法」などの文法事項が中3で加わります。
・・・ 英文法の基本をしっかり身につけていないと、中学生になってからの英語では、文法も読み書きも加わり、定期テストにも出題されるわけですから、2020年までの状況とは全く異なります。
しっかり英文法を教えない従来の英語教育でも英語嫌いを生み出しているわけですが、今後はますますそれに拍車がかかることでしょう。
◉ CLIL(Content and Language Integrated Learning:内容言語統合型学習)が英語教科書に取り上げられます。環境、気候変動、人口、教育、食糧、水など、SDGs( Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)と関連づけられた学習です。
・・・ つまり、英語教科書が様々な国際的なテーマに踏み込み、専門的な知識や用語を理解しておかなければ、高校入試の英語で大きな差がつくことになりかねません。英語、日本語の語彙力を高め、日々の英語学習での「読み」「書き」が如何に重要か、です。
◉ 近年の高校入試問題の英作文では、ある課題について自分の意見をしっかり主張できる力を試されます。その傾向を踏まえた教科書作りがなされています。
・・・ 結局、何より日本語で自分の意見をしっかり書くことが出来ることが大前提です。その上で、英文法、英単語の力を付け続けることです。更に、社会的関心、視野を広める工夫が必要です。
正しく学べば、英語は高得点が取れる科目です。
その為には、小学校の英語の授業を踏まえて、小学校の時点から適切に英文法・英単語・英作文を身につけるべきと考えます。
ご質問がありましたら、塾長まで遠慮なくお尋ねください。