米国のトランプ次期大統領の登場によって国際政治も大きく変化しそうな平成29年です。
日本人は長い間の平和に慣れてしまって日本を取り巻く近隣諸国の危険度に鈍感であっては、今後の厳しい国際社会で日本の国が生き残ることは難しくなります。
その為にも、子供の頃からしっかりと歴史を学び、健全な国際感覚を身につけることは非常に大事なことです。
さて、
中教審答申では歴史教育を転換し、世界と日本の関わり合いを重視する方針です。
「大きく変わる歴史教育…世界と日本を関連付け、グローバル化対応 中教審答申」
(産経新聞からの引用)
http://www.sankei.com/life/news/161222/lif1612220015-n1.html
次期学習指導要領で大きく変わるのが歴史教育だ。
高校では、近現代史を扱う「世界史A」と「日本史A」を融合させた共通必修科目「歴史総合」を新設。
その導入として、中学社会科の歴史的分野では、アジアを舞台とした交易など近現代以前の世界史を充実させる。
世界と日本を関連付けて歴史を理解することで、グローバル化した現代社会の課題について、歴史的経緯を踏まえて考える力を身につけるのが狙いだ。「歴史総合」では、近現代の社会構造を大きく転換させた近代化と大衆化、グローバル化に着目。
「冷戦終結後も、なぜ地域紛争は続くのか」といった問いを設け、資料を活用したり議論したりして現代の課題につながる歴史を考察する。現行では、高校の地理歴史科のうち世界史だけが必修のため、高校で自国の歴史を学ばず卒業する生徒もいる。
近現代の知識の定着状況が低いことも課題となっていた。
次期要領では「歴史総合」で歴史の学び方を習得。選択科目の「日本史探究」「世界史探究」で歴史事象の意義をさらに深く探究するため、「農民反乱や人の移動と気候の変化を関連づけて説明する」といった活動に取り組む。中学ではこれまで、日本に直接関わる事象を中心に世界史を扱っていた。
「歴史総合」新設を受け、元寇や大航海時代に結び付いたムスリム商人の活動、民主政治の源流となった古代ギリシャ・ローマの社会など、日本に間接的に影響した世界史の学習を増やす。
・・・「グローバル化した現代社会の課題について、歴史的経緯を踏まえて考える力を身につける」とは、まさに歴史に鑑みて現代的な問題をあなたはどのように解決しますか、と問いながら資料を踏まえて説得できる力をつけなさい!
と言っているようなものですね。
大学進学を目指す人は、文系・理系を問わず、また社会人の常識としてもしっかり歴史を学ぶ必要があります。
因みに、
平成28(2016)年時点の大学進学率(全国値)は52.0%です。
上位5位までは
1位 東京 72.7%(男 73.6% 女 71.7%)
2位 京都府 65.2%(男 68.8% 女 61.6%)
3位 山梨県 56.4%(男 63.4% 女 48.7%)
4位 大阪府 56.2%(男 60.6% 女 51.5%)
5位 奈良県 56.1%(男 60.0% 女 51.8%)
・・・
長崎県 39.0%(男 41.5% 女 36.3%)
都道府県別の大学進学率の差は教育に対する熱意の差を表すかのようです。