子供の読書習慣が学力を決める10(人生を開く良い本)

長崎市江戸町にある難関大学・医学部を目指す幼児教室・学習塾 羅針塾では、将来の日本を支える人になる為に、志を持って自ら学んで行く塾生を育てていきたいと考えています。

読書をする習慣をいかに幼少期につけていくかが、子供の学力向上に直結しています。

「致知」令和元年(2019)9月号からの引用の続き(最終回)をご紹介いたします。

よい本を読めばよい人生が開ける

川島 読書をすると頭の中でいろんなイメージが膨らみますけど、それは未来に想いをせるいい訓練になると思います。人として一番大事なことは、未来にイメージを膨らませることだと僕は思っているんです。
ところが、現代人の多くはいまを生きることだけで精いっぱいになっています。それでは犬や猫と変わりません。動物は過去や未来に想いをせることもありませんからね。多くの人はまさに動物化していて、いまがハッピーかどうかが行動原理になっているのを痛感するんです。

土屋 本当におっしゃる通りだと思います。

川島 しかし、読書をすれば先人の知恵に触れることができます。そしてもっと大きいのは、そこから新しいものを生み出していけることです。人類はこれまで、そうやって未来へ想いを馳せてきたからこそ発達してきたんです。
そういう意味で、いまは人類の発達を止める社会になっていて、そこにあらがう一番大きな力を持っているのが読書だと僕は思っています。未来を創るという点に読書の意義があると僕は思っているんです。

土屋 同感です。ただ、僕はやっぱり過去にもこだわりたいんです。現在は過去の累積の上にあるものですし、現在の延長上に未来もあるからです。そのことを日本はこれまで疎かにしてきたと思うんですよ。
読書には、自分を知るという大切な効能もあります。本を通じて古今東西の優れた人物と触れ合い、対話することを通じて自分を知ることができるからです。
僕は現役の教員だった頃、佐藤先生の勉強会で戦後教育の問題を痛感していましたから、日教組には入りませんでした。そのために散々いじめに遭って辛い思いをしてきたんですが、その時に和辻哲郎の『偶像再興』の「樹の根」という文章に出合って、鞭で打たれたような衝撃を覚えたんです。
和辻は書いています。「私は老樹の前に根の浅い自分を恥じた。そうして地下の営みに没頭することを自分に誓った。(中略)成長を欲するものは(中略)上にのびる事をのみ欲するな。まず下に食い入ることを努めよ」と。
それを読んで、和辻の書いている言葉がそのまま自分に当てはまることを痛感しましてね。自分はまだまだだと、気持ちを入れ換えて精進に徹してきたわけです。

川島 いいお話を伺いました。

土屋 そういう素晴らしい言葉に出合って自分を知る喜びを得られることが、やっぱり読書の醍醐味だいごみだと思うんです。
子供たちを観ていて感じるのは、彼らが読書を通じて様々な言葉を自分たちの中に入力していくと、だんだんその言葉に宿る命が、子供たちをコントロールし始めていくように思うんです。逆に言えば、子供たちは入力された言葉を実現しようと心が働いてしまうように感じているのです。
ですから、よい言葉をたくさん入力した子供は、それを実現しようと心が働くから、結果としてよい生き方が実現できる。そういう意味でも、子供たちに優れた人物の伝記やよい詩文に触れてもらうことは、とても意義のあることではないかと僕は思うんです。

川島 脳の働きから見ると、言語というのは思考のツールです。ですから我われの思考のレベルというのは、自分の内にある言語のレベルによって決まるんです。
例えば海外に行って向こうの人と英語で議論すると、僕らはなかなか勝てないんですよ。言語のレベルに思考のレベルが押し下げられてしまうからです。日本語でやれば対等に議論できるんですけど、向こうでは小中学生の言語レベルで議論するから完敗するわけですね。
同じことは子供たちを見ていても感じます。語彙の少ない子は思考の幅が狭いし、考え方が幼い。それはやっぱり思考のツールを十分持ち合わせていないからなんです。思考の脳は言語の脳がベースになっていることが明らかですから、子供たちには脳科学の面からもぜひよい本をたくさん読んでほしいですね。

土屋 きょうはおかげさまで国語の大切さ、読書の大切さを科学的な面からも理解することができました。僕はいま76歳で、いよいよ起承転結の結の人生に入りました。今回のお話も踏まえて、残りの人生を日本の教育のために精いっぱい捧げていきたいと念じています。

 

・・・「語彙の少ない子は思考の幅が狭いし、考え方が幼い。」

「それはやっぱり思考のツールを十分持ち合わせていないから」

語彙を増やす方法は、良い本をたくさん読むこと。そして、意味が分からない言葉が出てくると、辞書(字引き)を引いて、その意味を理解すること。それを繰り返すことによって、語彙が増えていき、人の考えを理解し、自分の意見を言えるようになります。また、考えを文章にすることもできるようになります。

これからの日本を担う子供たちには、スマホやゲームから離れ、良い本と巡り会い、志の高い良き友と出会って欲しいものです。

posted by at 18:26  |  塾長ブログ, 国語力ブログ

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