現在、子育て真っ最中のお母さん方が、もし20年後の子供さんに会うことを想像してみたら、子育ての意味合いを理解できるのではないでしょうか。
これは、筆者の子育て(否、家内が主で)経験から考えさせられることです。
最初の子供を持った時の、感動、戸惑い、不思議さ、等々、それぞれの親御さんが感じるものが、子育ての始まりです。
「這えば立て、立てば歩めの親御心」
これは、筆者の母親が子供時分に諭してくれた俚諺(りげん:民間で言い表されている諺)です。幼い時分から、事あるごとに問わず語りに語っていた言葉の数々が、年を経るごとに思い起こされます。
不思議なことに、子供の頃の一場面一場面がふとした時に蘇るのは筆者だけでしょうか。
間違いなく、子供さんも日々の中で、様々な思いを紡いでいきます。
楽しいこと、悲しいこと、悔しいこと、ワクワクすること。
その度に、話すことができれば、まず第一にお母さんに話すでしょう。
そのような日々を、一年365日繰り返していきます。
そして、成長していく中で、子供心にお母さんの存在は一見小さくなっていきます。それが、いずれ親離れし、成人していく。
人間がこの世に生まれてから、営営と続けてきたことがこれからも続いていきます。
・・・子供の為に良かれと思い、叱ることもあり、日々悩むのが子育てです。
そんなときに、20年後の立派な男性、女性になっている将来の子供さんに、もしタイム・マシーンに乗って会うことが出来れば・・・
どれ程楽しく、嬉しいでしょうか。
「楽有れば苦有り、苦有れば苦有り」と、繰り返し繰り返し呟いていた母の姿が思い起こされます。