就学前教室(プレスクール)・学習塾の羅針塾では、「失敗しても良い」からやってみなさい、という声掛けをします。また、「失敗は成功の母」などの諺の意味も教えます。
さて、
東京大学工学部のAさんは神奈川県出身。地元の県立高校に入ったが、1年の冬に留年が決定。失意の中、約800kmも離れた西日本の山間部にある寮付き高校に入学し直した。当初は大学へ行くつもりがなかったにもかかわらず、3年後に“赤門”を突破した。田舎での生活で起きたミラクルとは――。
で始まるプレジデント・オンラインの記事が目についたのでご紹介します。
「高一で退学」した男子が予備校もない山間部の高校に入り直し逆転東大合格を晴らすまでの全記録
全文は当サイトでお読みいただくとして、
受験を経て中学、高校、大学に進学したものの、言わば「燃え尽き症候群」とも言える入学後のやる気喪失で、学校に馴染めない、学校生活がつまらない、などという例が起きています。
まさに、その様な体験をした若者が、主体的に自らの環境を変えて、新たな目標を掲げ、東京大学に入学するまでを述べています。
当然、そこに至る過程にはさまざまなドラマがありますが、家庭での教育方針に、一貫して主体性を持たせること、があります。
Aさんが育った家の子育てで一貫していたのは、「自分の意思で決めたらやらせてみる」ということだ。
「親が止めて失敗させないよりも、たとえ失敗してもやらせたほうがいい。その失敗もまたよい経験になると考えていました」(母親)
その具体例として・・・
中学2年生のとき、横浜の家から北海道の富良野にある祖父母の家に、青春18きっぷを使い、一人旅したこともあった。夜行列車と普通列車を乗り継いで2泊3日かけて向かった。
高校1年生の夏休み、つまり学校を休みがちになった頃からは、学生限定の格安のバスツアーを使って泊りがけで震災ボランティアに参加し始めた。
・・・「可愛い子供には旅をさせよ」(我が子が可愛いなら、親の元に置いて甘やかすことをせず、世の中の辛さや苦しみを経験させたほうがよいということ。)という諺は、教育についての箴言(しんげん:戒めとなる短い句、教訓の意味を持つ短い言葉)です。
旅をするには、交通機関が発達し、コンビニやスマートフォンが当たり前の現代と異なり、昔(昭和以前)は、困った時には赤の他人に助けを求めたり、自ら足が棒になる程歩き続けなければならない、といった様々な苦労や困難を乗り越えなければなりませんでした。その経験が人を大きく成長させる。正に、利便性の高い現代では、敢えて求めなければその機会はありません。
結局のところ、ボランティアなどの社会活動をするにも、自らの意思で一人で飛び込んでいく気概を持つ必要が有ります。その為には、幼い時から「小さい失敗」を体験することも大事になります。