先生の英語がわからないー英語嫌いを増やす英語教育?

長崎市五島町の就学前教育(プレスクール)・学習塾の羅針塾では、国立・公立・私立学校を問わず御縁のあった学校で、先ずトップを目指す、という目標を塾生に持たせたいと考えています。その為に、自立・自律した学びを如何に早く身につけることが出来るかが最重要です。

さて、コロナ禍の令和2(2020)年度から実施された小学校学習指導要領によって、外国語が5・6年生で教科化され、読む・書く活動や成績評価も必要になりました。

ところが、文科省の目指す英語教育が、実際の学校の教育現場に大混乱を起こしているという報告が各地で出てきているという由々しき事態になっています。

中学2年で習っていた不定詞なども小学校に下ろされ、600〜700語という語彙ごい(新出単語)も学ぶこととされました。小学校段階で英語の成績が二極分化し、英語嫌いになって中学校に入る子どもが増えつつあります。

その結果、しわ寄せを受けるのが中学校です。英語の時間数は週4時間のまま変わらないのに、語彙が従来の1200語程度から1600〜1800語に増やされ、それに小学校の語彙が加算される。そのため、2021年度から中学生が接する語彙は2200〜2500語にまで増やされ、旧課程の約2倍になっています。

江利川春雄・和歌山大学名誉教授の御見解(President Onlineからの引用記事)をご紹介します。(https://president.jp/articles/-/66423

先生の英語がわからない…英語嫌いを増やすだけの「日本人教師に英語での授業を求める」という中学校の大混乱

(前略)

1年生の教科書が小学校で習ったことを前提に語彙も表現も難しすぎて、教えるのが困難。限られた時間の中で、ゆっくりじっくりと繰り返し定着するまで練習させてやる時間がとれず、英語への苦手意識や英語嫌いがどんどん増えている気がする。次から次へと出てくる新出単語(小学校ですでに習っているとして書かれているものも含めて)を読めない、覚えられない生徒たちをどう指導すればいいのか。

(中略)

できる子たちにとっては力がつく(難しい読み取りになれたり、難しいリスニングに挑戦してやりがいを感じたり)ような状況ですが、中学の早い段階でつまずいている子には「さっぱりわからない」と感じ、あきらめてしまうという格差が増大したように思います。

・・・・・各種のデータやグラフは当該サイトで直接見ていただけたらと思います。

小学校への英語科目の導入自体が、子供達の学力低下を促進するのではないか、という懸念が現実のものとなってきました。所謂「ゆとり教育」の導入時の学力低下の問題と形態は異なりますが、結果として学力格差を作るという意味で、「一部の出来る子供達」と「多くの出来ない子供達」の二極化が進んでいくことになります。

結論から言うと、子供を守るのは親であるということは、いつの時代も変わりません。国の学習指導要領に惑わされることなく、如何に我が子に良い教育環境をつくるか、です。

 

posted by at 19:32  |  塾長ブログ, 英語力ブログ

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