長崎市五島町の羅針塾 学習教室・幼児教室では、昨年九州大学の春日キャンパスのオープン・スクールに塾生と親御さんで参加をしました。幼児さんも様々な施設や催しに興味を示し、楽しいひと時でした。
その九州大学が平成30(2018)年度から「共創学部」を新設するというニュースが、注目を集めています。
国立大学で広がる<文理融合学部> 産経新聞(2017.1.27 )http://www.sankei.com/life/news/170127/lif1701270039-n1.html
(引用)
人文社会系と理工系の学問を融合した教育がポイントとなっていますが、「文理融合」は九州大学だけではありません。
2017(平成29)年4月から新潟大学は「創生学部」をスタートさせるなど、他の国立大学でも、文理融合は、国立大学改革のキーワードの一つとなりそうです。2017年度から相次いで創設
九州大学の計画では、共創学部(入学定員105人)は、従来の手法では解決が困難な問題に対して、文化や宗教などの多様性を理解しながら、分野横断的な発想をもって解決手段を見つけることのできる人材を育成するため、既存の学問分野を横断した「文系マインド・理系マインドや多様な方法論」を身に付けることを狙いとしています。
文理融合を正面から打ち出した学部といえるでしょう。新潟大学では、「課題発見・課題解決能力」の育成を目指して、人文社会系と理工系の他学部が提供する22科目を選択して学ぶことができる、文理融合の教育を柱に掲げています。
同様に2017(平成29)年度新設の学部を見ると、横浜国立大学の「都市科学部」、滋賀大学の「データサイエンス学部」、島根大学の「人間科学部」なども、社会科学系の分野に自然科学系の学問を取り入れたり、あるいは理工系分野に社会科学系の学問を取り入れたりするなどで、文理融合を図っています。
この他、2016(平成28)年度からスタートした宮崎大学の「地域資源創成学部」でも、地域のリーダー育成のカリキュラムの中に「生物学」「食品学」「作物栽培学」などの科目を取り入れています。
九州大学のホーム・ページを見ると、http://www.kyushu-u.ac.jp/ja/faculty/undergraduate/kyosogakubu
「九州大学は平成30年4月に、12番目の学部として国際社会で活躍するグローバル人材を育成する学生定員105名の共創学部を設置する予定です。
昭和42年6月の歯学部設置以来、約50年ぶりに新たな学部を設置し、複雑・多様化するグローバル社会において、多様な人々との協働から異なる観点や学問的な知見の融合を図り、共に構想し、連携して新たな物事を創造する「共創」により新たなイノベーションの創出を担う人材の育成に取り組みます。」
・・・と、あります。
かなり、気合の入った宣言です。
更に、「構想概要」として
「急速な社会変化から生じた複雑・多様化した課題・問題を抱えるグローバル社会においては、単なる知識の蓄積や技術の改良だけでは課題・問題を解決することが困難であり、課題や問題の背後にある社会的背景(言語、文化、宗教、価値観、経済力など)の多様性も理解したうえで、自らの問題意識に基づき、地球規模の課題を分野横断的な発想をもって解決手段を見つけることができる人材を育成することが必要であると考えます。」
また、「コンセプト」は、
「社会的課題の設定から課題解決策を考え【構想】、課題解決に向け他者と取り組み【協働】、構想から協働までの一連の【経験】を通じて、【共創】を目指す。」
と、なっています。
時代の大きな変化に対応出来る人材を育てる為には、大学が先ず改革していかなければならない。
その為、
国立大学の文理融合の教育を積極的に進めていくということです。
その理由は、
社会のグローバル化やICT(情報通信技術)の急速な進歩により、従来の学問分野で区切られた教育だけでは、これからの社会をリードしていく人材を育てられなくなっていると考えられるからです。
すでに世界的な囲碁棋士を負かすAI(人口知能)は驚異的な進歩をし続けていますし、Big Data(ビッグ・データ)の活用は当たり前の時代です。
これから大学を目指す受験生は「文理融合」は新たな進路選択の一つとなります。