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「やり方」だけ暗記の算数・数学学習

「暗記だけで済ます算数では理解は進まない」と、警鐘を鳴らす芳沢光雄桜美林大学リベラルアーツ学群教授のお話は、笑って済ませることが出来ない教育の現実を示しています。「数学が苦手な人が陥る『平均計算』の落とし穴」(https://toyokeizai.net/articles/-/284080)を引用してご紹介します。

いきなりですが、以下の問題を解いてみて下さい。

問題1 ある企業の売上高が2016年に対し2017年は10%成長し、2017年に対し2018年は20%成長したものは、2016年に対し2018年は何%成長したことになるか。

 

問題2 AB間、BC間、CD間のどの距離も120kmの一本道があって、AB間は時速30km、BC間は時速40km、CD間は時速60kmで走る車がある。AD間における車の平均速度を求めよ。

 

問題3 縮尺1万分の1の大きな地図上で、たてが0.2m、横が0.35mの土地がある。その土地の実際の面積は何平方メートルであるか求めよ。

 

問題4  偶数に奇数を足すと必ず奇数になることを証明せよ。

 

・・・懐かしいなぁ、と思いながら解いてみるお父さんやお母さんは、さて何%ぐらいいらっしゃるでしょうか。また、子供さんと一緒に解いてみる方はどれ位いらっしゃるでしょうか。

詳しい解説と解答は、上記ホームページ(https://toyokeizai.net/articles/-/284080)にありますのでご参照ください。

更に、幼児期からしっかり国語力及び読解力をつけておかなければならないと痛感させる論述力に対する問題提起が以下のお話です。

大学生の論述力に危険信号

実は、2011年に日本数学会は日本の大学生約6000人に対し、「大学生数学基本調査」を実施した。問題4はその調査で用いられたもので、結果は2012年2月に発表された。

中学2年レベルの問題であるが、正答または準正答とされたのは、入試で記述式テストを実施している国公立の最難関大クラスでは76.9%だったものの、入試では主にマークシート形式問題の私立大学の最難関大クラスでは27.8%だった。

調査における誤答では、上で示した隣同士の整数の和として考えるものが目立ったのである。大学生の論述力に、危険信号が点滅していると言える問題である。

同調査とは無関係の余談であるが、「逆は必ずしも真ならず」ということわざを知っている大学生が、この10年間で急減した実感がある。

実例を挙げれば、「正方形ならば長方形である」という命題は真であるが、「長方形ならば正方形である」という、逆(の命題)は真ではない。

学校教育での国語や数学の授業における論理的な文の扱いが、心配になっている今日この頃である。

・・・「問題4  偶数に奇数を足すと必ず奇数になることを証明せよ。」は、中学生の数学の基本的な証明問題です。「学校教育での国語や数学の授業における論理的な文の扱い」とは、教科書の内容をどれほど授業の中で、先生方が周知徹底させることが出来ているか、に尽きます。算数・数学の用語の意義をしっかり暗記するまで徹底させておられると、自然に問題の理解と解答に誤りがなくなります。字義・定義を疎かにしては、成績向上は望めません。

 

 

また、筆者のみならず、教育界や実業界の指導的立場にある方々は、これからの日本を背負うべき若者や少年少女の学力低下に危機感を募らせているはずです。

では、どうするべきか。

それを正す術を持っているのは、基本的には親御さん方です。

子供さんにとって、どのような教育が力を伸ばすことができるのか。自立、自律できる一個の人とする為には何が必要か。

学校の先生方を信頼していても、学校での出来事や友人関係などは、子供さんが語る言葉からしか推測できません。結局、親子での意思の疎通が非常に重要になってきます。

日本の大学生が「%」を理解できていない現実

割合の問題を小学校の時点で理解していないと、「比と割合の問題」を間違える大学生となります。

かっての日本人なら、社会に出たときに恥を掻かないように、義務教育課程の算数、例えば分数や割合など出来て当たり前でした。ところが、現在の小学生どころか、大学生に至るまで、分数や割合の基本的な概念をしっかり認識していない例が多々あります。

その憂うべき大学生の実態を、日本の数学教育に危機感を抱いてきた桜美林大学リベラルアーツ学群教授の芳沢光雄氏が、著書『「%」が分からない大学生 日本の数学教育の致命的欠陥』(光文社新書)を基に問うています(https://toyokeizai.net/articles/-/278180)。引用してご紹介します。

大学生が「%」を分からない日本の絶望的な現実

 

20世紀から21世紀になって、各種経済データの見方で大きな変化があった。例えば、1万人の社員で1000億円の利益を上げる企業と、100人で100億円の利益を上げる企業を比べるようなとき、20世紀までの「足し算」から21世紀は「割り算」による「1単位当たり」の視点で考える時代になった。そこで現在においては、「%」の発想が基本になる。

「%」が理解できない大学生たち

ところが、この「%」に関して現在、大学生の理解で異変が起きている。「2億円は50億円の何%か」という質問に対して、2を50で割って正解の4%が導けない学生や、消費税込みの代金は定価の1.08倍になることの説明ができない学生が多くいる。毎年行われている全国学力テストで、それらを裏付けるものも報告されている。

たとえば2012年度の全国学力テストから加わった理科の中学分野(中学3年)で、10%の食塩水を1000グラム作るのに必要な食塩と水の質量をそれぞれ求めさせる問題が出題されたが、「食塩100グラム」「水900グラム」と正しく答えられたのは52%にすぎなかった。1983(昭和58)年に、同じ中学3年を対象にした全国規模の学力テストで、食塩水を1000グラムではなく100グラムにしたほぼ同一の問題が出題されたが、このときの正解率は70%だったのである。

ここ数年、他大学のさまざまな分野の教員から、「%」を理解していない大学生の情報が寄せられるようになった。さらに、本年2月下旬に発行された雑誌『数学文化』第31号でも思わぬ記事を見た。

小学校の元先生は、2015年度の全国学力テストの算数B(小学6年)で、正答率13%という極端に出来の悪い「%」の問題があることを指摘され、以下のことを述べられている。

「この数値は本当に大変な数値で、マスコミが取り上げないといけないと思うのですが、この数値が話題になることはついにありませんでした。もっと驚くのは教育学者や数学の専門家が何も言わなかったことです」

さらに、その先生は「中学生になって割合の学力が回復する子はそんなに多くないように思われます」と結ばれている。それに筆者が付け加えるならば、大学生になっても変わらないと述べたい。

「%」の問題をさまざまな角度から検討した結果、大きく分けると2つの原因にたどり着く。

まず1つめ、次の4通りの表現は同じ意味である。

① ~の…に対する割合は○%
② …に対する~の割合は○%
③ …の○%は~
④ ~は…の○%

したがって、「元にする量」と「比べられる量」を国語的にしっかり理解する必要がある。にもかかわらず、それを理解できていない大学生が増えているのだ。

もう1つは、教える側が主に理解の遅い子どもたちに対して、理解を無視して「やり方」の暗記で済ませてしまう指導をしていることだ。

「速さ・時間・距離」の問題を、丸の中に「は・じ・き」なるものを書いて「やり方」の暗記だけで解く方法があり、それに類似した「く・も・わ」(比べられる量・元にする量・割合)なるものまである。奇妙な誤解答を書く学生に限って、答案の隅に「は・じ・き」や「く・も・わ」の図を書いている場合が目立つ。

 

・・・小学生に割合や「速さ・時間・距離」の問題を解かせるときに、いつの頃からか「く・も・わ」(比べられる量・元にする量・割合)や「は・じ・き」(速さ・時間・距離)の図をノートなどに書いて問題を解く例を見掛けるようになりました。

筆者は、その都度、その図に頼らずに「比べられる量・元にする量・割合」「速度・時間・距離」の基本の考え方を理解できるように指導します。わかっていない子供さんほど、その図に頼り、文章題の意味合いを理解せずに数字を当てはめる愚を犯さないよう注意を喚起します。

学校教育で習うさまざまな内容は、しっかりと教科書を繰り返し読んで、本当に理解しなければならない、ということを徹底すべきです。

やはり、大学入試にマーク・シート方式が採用され、択一式の解答になって、「理解」を無視して暗記や解答のテクニックで答えだけ当てれば良い、という安易な風潮が蔓延した結果ではないか。その結果、小・中学校の義務教育でも同様に、理解を無視して答えを当てればそれで良し、となったように考えます。

いつの時代も、分からなければ分かるまで、繰り返し教科書を読む、ことが基本中の基本です。

posted by at 16:15  | 塾長ブログ

物の見方を身につける

様々な形、長さ、色
植物や食べ物・・・・
私達は沢山の物に囲まれています。
では、どれくらいの名前を知っているでしょう。
どんな形があるか理解してるでしょうか。

今まで、沢山の子供達とご縁をしてきました。
その中で・・・・
物の形をよく理解している子
多方面から物をみる子は
よく手を使い遊び、自分自身で作り出し
外で身体をよく使って遊び
小さな物にも興味を持ち観察している子達です。

また、良く物の名前を知り
物と物との関係性を理解できる子は
やはり、良く手を使い 沢山の種類の沢山の本を熟読し
様々なものに疑問を持ち聞いたり調べたりする子達です。

テレビ、インターネットだけ、またながら遊びや
おもちゃのみの遊び、指示されるだけの遊びだと
創意や工夫が生まれないと考えます。

「ハキハキ!元気!賢い子」

幼児期からお預かりする塾生さん達には
特に氣がけて「物の見方」「物を知ること」を
指導していきます。
ひとつの学びから無限大に可能性は広がっていきます。
言葉を学ぶこと、立体的に物を見ること。
一つ一つが幼児期からの遊びの中にある
大切な学びだと考えています。

小学生が幼児さんに積み木の使い方を教えていました。
小学生は立体的に考えて様々な形に積み上げていきます。

 

posted by at 14:01  | 学習塾・幼児教育

難関大学合格への鍵は幼児教育に有り

日本人の美点は、子弟の教育に誠実で熱心なことです。

これは代々繋いできた母から子への伝統です。恐らく、縄文時代から連綿と繋がってきた、大自然の中で、自然を正しく畏れ、謙虚に自然を活用してきた母の智慧がそうさせるように思います。

原日本人とも言える縄文人は、生きとし生けるものや、あらゆるものに精霊が宿ると考えていたようです。女性を象ったであろう土偶は、子孫繁栄を願う祭祀に用いられたものだと考えられています。子を産み、育てるにはお母さんの、命を賭けた日々の努力があってこそです。これは、現代に生きるお母さんがたも、縄文時代も変わることはありません。

日本人の心象に色濃く残る大自然は(朝日に始まり、目に映じる総ての自然現象)、日本人の氣質に大きく好影響を与え、それへの調和を重んじる自然観、価値観を与へました。

お母さんと一緒に見た朝の陽の光や、夕陽の壮大な赤い輝きを子供達は一生記憶していきます。

雲仙登山道に現れた仔兎

雲仙登山道に現れた仔兎

 

・・・突然飛び出した仔兎は、無邪気に車道を飛び跳ねました。慌てて車を路肩に止めて、記念撮影。毛が生え替わり、成獣になる過程の一コマです。

 

さて、話は変わって本題です。

お母さんの思いを受け継ぐことができるのはお腹を痛めた愛しい我が子です。

その子が、自らの死後も、しっかり生き抜いてくれることを願い、そのまた子孫も弥栄(いやさか:いよいよ栄えること)出来るようにする鍵は、幼児期の教育にあります。

「三つ子の魂百まで」という諺は、正に幼児期の躾、倫理観の醸成、教育が、子供の生まれ落ちたその時から始まることを示しています。

お母さんが感じる感動を、子供さんと共有できる家庭を築くことができれば、幼児期の教育は半ばを達成出来ます。

俗に言う「難関大学」への挑戦は、子供に立ち向かう勇気と努力を、幼児期につけることに鍵があるように思います。

当塾では、幼児教育に御理解を頂いているお母さん方には、「子供さんと一緒に、学び直しをして下さい」と、お話をします。それは、かってお母さん方が幼児期に受けたであろう、そのまたお母様方の思いを受け止めることに繋がります。つまり、「私のお母さんは、こんなにも苦労し、工夫し、努力を傾けてくれていた」のだということに氣付くことです。現在ある自分を愛情込めて育ててくれていたのだという事実に氣付けば、今の子育てに違和感なく愛情を注ぎ込め、苦労を厭わなくなれます。

「難関大学」への挑戦は、そこから始まります。

 

posted by at 15:34  | 塾長ブログ, 国語力ブログ

公立高校 学校訪問

今年度も公立高校の学校訪問が始まりました。
長崎東中学・高等学校 長崎西高等学校からのスタートです。
各学校の取り組みや進路結果
大学入試改革に向けての取り組みなどを
聞かせてもらいます。

私達は、より良い話を保護者の方々に伝えるために
しっかりと聴き質問を投げかけます。
近年は、詳細な部分の話も聞けるようになりました。
正しい情報を聞きこれからの進路に役立てる
大切なことだと思います。

「ハキハキ!元気!賢い子」

掃除が行き届いているか
整理整頓されているか
学ぶ活気が溢れる場所であるか
短い時間ではありますが見てきます。

学校の活気、美しさがそのまま「実績」にも
繋がっているように感じます。

お迎えのお母様達が資料を見て
塾長の話に耳を傾けていました。
これからの参考にするために。
羅針塾は幼児さん、小学生の通塾生が多いのですが
お母様達の熱意は熱く、志が高いものがあります。
この「氣」を大切にしたいといつも思っています。

今年度頂いたパンフレットと学校要覧や進路のしおりです。
みなさん熱心に熟読されていました。

posted by at 19:48  | 学習塾・幼児教育
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