‘ 羅針塾 ’ の投稿記事一覧

学年末の準備

各小学校学年末の試験が返却されています。
「あっ!来週試験だった。」と準備する塾生んさんも。
長崎大学教育学部附属小学校の力試しももうすぐです。

日々の学びは一人一人のテーマがあります。
その中に、
しっかりと読むこと
しっかりと聞くこと
丁寧に考えること
的確に判断すること
正確に丁寧に書くこと
を意識付けて取り組んでいます。

一年間の学びの中で
どの塾生さんも着実に成長しています。
できなかったことができるようになる。
辛抱強く集中して取り組めるようになる。
大進歩だと思います。

「ハキハキ!元気!賢い子」

試験の結果は問いません。
また、一喜一憂するものでもないと考えています。
それまでの学びを落ち着いて向き合うことができるか。
何を得意とし、何が苦手なのか。
再確認の場でもあります。
学年末の結果を踏まえて春期講習で磨いて
新学年を安心して臨ませてあげたいと思います。

可愛いでしょう。と写真を頂きました。
もうすぐ雛祭りです。

posted by at 16:58  | 学習塾・幼児教育

音読・素読・輪読・会読

国語教育の基本は、子供の成長に応じ正しい発音と発声で書物を音読することです。

形態としては、単独でする音読(声を出して読むこと)、師匠と弟子のように相対してする素読(意味を考えないで、文字だけをを声を出して読むこと)、同じ目的を持つ複数の人がする輪読(数人が一冊の本を代わる代わる読んで解釈し意見を交わすこと)や会読(数人が一箇所に集まって同一の本を読み、研究や討論をすること)などがあります。

管見では、音読の為の書物は、文章にリズムがあり、歯切れの良いものがお勧めです。文章の難易や内容は、子供の現在の理解度に合わせるのではなく、将来自ら学ぶ力を持つ素養を涵養する為に必要なものであることです。

羅針塾では、漢字を中心に語彙力が上がってくると、塾生には輪読の機会を設けます。たとえ小学生であっても、代わる代わる音読しているうちに、漢字熟語を読む力も増し、集中力も増してきます。

さて、インターネットで様々な記事を拝読しているうちに、参考になるブログを見つけました。

「日本漢文の世界」(https://kambun.jp/index.html)というサイトです。この中から興味深い記事をご紹介します。

(22)漢文訓読を現代に活かすために(「素読」から文法理解へ)

 

(前略)

現代において、この漢文訓読を活かしてゆくためには、何が必要でしょうか?

まず、江戸時代から明治の初期までと現代とでは、漢文の素養がまったく異なることを考えなければなりません。当時の教育では、子供にたくさんの中国古典を「素読(そどく)」させていました。「素読」とは、細かな意味は教えず、ただ声をだして漢文を訓読させる教育法です。大量の漢文を素読しているうちに、自然と漢文の意味が分かるようになるのです。もちろん、その域に到達するためには、非常に時間と労力をかける必要がありました。そして、このような悠長な教育法の実践は、明治以後には難しくなったため、「素読」は、今では全く廃れてしまいました。

(中略)

具体的にどの程度の素読が課されていたのか、宇野哲人・乙竹岩造・外著『藩学史談』(文松堂書店)の記事から見てみましょう。

津藩・有造館(三重県)  対象年齢 9歳~15歳 

論語 孟子 詩経 書経 易経 礼記 春秋左氏伝 十八史略 史記 前後漢書 綱鑑易知録 資治通鑑 (同書12ページ参照)

 仙台藩・養賢堂(宮城県) 対象年齢 8歳~三度落第したら退学

 孝経 小学本註 四書集註 近思録 春秋胡氏伝 公羊伝 穀梁伝 周礼 太載記 (生徒の望みにより、史記 漢書 等も教授)(同書369ページ参照)

 長州藩・明倫館(山口県) 対象年齢 8歳~14歳

 孝経 大学 論語 孟子 中庸 詩経 書経 易経 春秋三伝 礼記 小学(同書181ページ、191ページ)

さて、この明倫館の課業は厳しく、「小学生素読」の試験では、五経十一冊と小学四冊を「誤読遺忘」なきように覚えなければなりませんでした。これは容易なことではなく、合格者が非常に少なかったので、試験を分割して行うようにするなどの緩和策が講じられたほどであったといいます。(同書195ページ)

以上は各地の藩学の状況ですが、私塾でもほとんど変わらないカリキュラムで教育が行われていたようです。たとえば、福沢諭吉は少年時代に私塾で学んだ体験を自伝に書いていますが、次のような驚くべき勉強量です。(『福翁自伝』、岩波文庫旧版、23ページ) 

 白石(しらいし)の塾(じゆく)に居(い)て漢書(かんしよ)は如何(いか)なるものを読(よん)だかと申(もう)すと、経書(けいしよ)を専(もつぱ)らにして論語(ろんご)孟子(もうし)は勿論(もちろん)、すべて経義(けいぎ)の研究(けんきゆう)を勉(つと)め、殊(こと)に先生(せんせい)が好(す)きと見(み)えて詩経(しきよう)に書経(しよきよう)と云(い)うものは本当(ほんとう)に講義(こうぎ)をして貰(もらつ)て善(よ)く読(よ)みました。ソレカラ蒙求(もうぎゆう)、世説(せせつ)、左伝(さでん)、戦国策(せんごくさく)、老子(ろうし)、荘子(そうじ)と云(い)うようなものも能(よ)く講義(こうぎ)を聞(き)き、其先(そのさき)は私(わたくし)独(ひと)りの勉強(べんきよう)、歴史(れきし)は史記(しき)を始(はじ)め前後(ぜんご)漢書(かんじよ)、晋書(しんしよ)、五代史(ごだいし)、元明史略(げんみんしりやく)と云(い)うようなものも読(よ)み、殊(こと)に私(わたくし)は左伝(さでん)が得意(とくい)で、大概(たいがい)の書生(しよせい)は左伝(さでん)十五巻(じゆうごかん)の内(うち)三四巻(さんしかん)で仕舞(しま)うのを、私(わたくし)は全部(ぜんぶ)通読(つうどく)、凡(およそ)十一度(じゅうひとたび)読返(よみかえ)して、面白(おもしろい)処(ところ)は暗記(あんき)して居(い)た。

江戸時代の教育は、もちろん「素読」だけだったわけではなく、「会読」や「講義」もあるわけですが、これだけ漢文の勉強をするのは、現代においては困難です。 

 それでは、現代において、速成的に漢文の読解力をつけるには、どうすればよいのでしょうか? それには、英語の学習とおなじように、文法の理解が必要です。漢文法を習うことが、漢文読解力の向上のために、非常に有効なのです。

 英語でも、文法にもとづいて内容を理解できなければ、「直訳」すらできません。漢文も同じで、文法の理解なしでは訓読(=直訳)を誤ることにもなりかねません。ですから、訓読法を堅持する立場からも、文法の学習を忽(ゆるが)せにすることはできないのです。

・・・漢文を学ぶには漢文法を学び、英文を学ぶには英文法を学ぶべきである、という意見に全くの賛意を表します。

英語教育で所謂「読む」「書く」「聞く」「話す」の4技能を身に付けなければならないと喧伝(けんでん:盛んに言いふらすこと、世間で喧しく言い立てること)されています。

しかし、それには先ず国語力をつけなければならない。国語力をつけるには、国文法を身に付けなければならない。その上で、英語を学ぶ王道である英文法を身に付けるべきです。

詰まる所、国語力をつけるには、漢文教育プラス漢文法、国語教育プラス国文法、英語力をつけるには英語教育プラス英文法、となります。

posted by at 08:35  | 塾長ブログ, 国語力ブログ

通塾の効果

「羅針塾にいる我が子と幼稚園んで見る我が子では
全く異なります。」
「良く考えて話すようになりました。」
羅針塾の学びは異学年での学び。
どの子も下級生にはカッコ良く見せたい。
上級生のようになりたい。と考えるから
ピシッつ!とした姿勢になります。
私達が口やかましく言わなくても・・・なので
本当にいい傾向だと思っています。

一つ一つを丁寧に考えて学ぶことは
その後の学びに繋がっていきます。
「この前のアレですね。」と学びの結びつけが
自然とできるようになっていくのです。

一人一人がしっかりと読み考え導いていく。
自立の学びが羅針塾のやり方です。

「ハキハキ!元気!賢い子」

「ご飯前や後に自分自身で読んで覚えていました。」
と幼児さんのお母様。
自立の学びは幼児さんでもできます。
「少しやってみる?」と聞いてみると
大喜びで「やる〜っ」って
学ぶことが楽しい。
わかることが面白い。
学ぶことが生活することにつながり
未来の自分の姿になってくれたらと
思っています。
一人一人の可能性のために。
羅針塾の学びがあります。

 

posted by at 21:48  | 学習塾・幼児教育

検定試験の取り組みで見えてくること

年明けからの漢字検定
そして今日、算数・数学検定が終了いたしました。
音・訓の使い方。
熟語の意味や成り立ち。
学年を追うごとに難易度が上がる計算や図形
しっかりと読み込みが必要な文章問題。
やはり日々の学びの積み重ねが結果として出てきているようです。

幼児期からの聴くこと、読むことの大切さ
図形などの物の見方
指示を聞いて何が必要かを判断する力
話す「言葉」「熟語」の意味。
幼児期から訓練し鍛えている塾生さんは
小学生から学んでいる塾生さんと差が
あります。
検定試験の為の学びではなく
一つ一つの学びが裾野を広げて様々な分野に
活用されていると感じました。

検定試験という特殊で一定期間の学び。
その中で時間内に効率よく何を吸収していくか。
日々の学びにどのように結びつけていくか。
小学生からの単なる問題を解き、書き取りを行う学びではなく
幼児期からの積み重ねの学びが
未来への学びへそのまま反映されています。

「ハキハキ!元気!賢い子」

今回も年中さんから高校生まで
様々なレベルにチャレンジ!です。
試験時間が必ずありますから緊張するのは
誰しも。です。
大きく深呼吸をして、丁寧に読み解いていく
一つ一つを確実に行う塾生さん達が「合格」と
なります。
どんな場所でもどんな時でもです。
「毎回」を同じように取り組むことが出来るようになると
各年代での受験、各種試験や、社会人になったときにも
緊張に打ち勝ち学んだ結果を成果として出すことができます。

posted by at 18:39  | 学習塾・幼児教育

褒め方のコツ

教育を行う先生方がする児童・生徒への褒め方と、家庭教育をする親御さん方の褒め方には、それぞれ創意工夫が必要です。家庭で、所謂「褒めて育てる」式教育を漫然と行うと、子供が失敗したときやうまくいかないときに、自信を失ってやる気をなくすことがあります。

先にご紹介した「言葉は知識を刈り入れる道具 カール・ヴィッテの教育法4の中にも、知能の優れた子供への教育の難しさを記しています。

「より早く適切に学べる人、その理由:褒め方の研究」(https://wired.jp/2011/10/18/「より速く適切に学べる人」:その理由/)という記事にも興味深い研究が記されていますので、引用してご紹介します。

より早く適切に学べる人、その理由:ほめ方の研究

間違いから学習する能力の高い人は、そうでない人とは異なる脳の反応を示す。そして、生徒の知性をほめた時と、努力をほめた時の影響の違いは驚くほど大きい。

物理学者のニールス・ボーアは、専門家とは「非常に狭い範囲で、生じうる間違いのすべてを経験した人」だと定義した。この警句は、学習というものの重要な教訓をまとめている。つまり、人は何度も何度も間違いをおかすことで、正しいやり方を学ぶということだ。教育とは、数々の間違いから搾り取られた知恵のことなのだ。

(中略)

スタンフォード大学の心理学者キャロル・ドゥエックは、大きな影響を与えた研究[邦訳『「やればできる!」の研究――能力を開花させるマインドセットの力』草思社刊]の中で、知能に対する人間の姿勢(マインドセット)を2種類に分けている。

ひとつは、「自分の知能レベルはこのくらいであり、ほとんど変えることはできない」という固定的な姿勢(fixed mindset)、もうひとつは、「必要な時間とエネルギーさえ費やせば、ほぼどんな能力も伸ばすことができる」という成長志向の姿勢(growth mindset)だ。固定的な姿勢をもつ人は、間違いを「ぶざまな失敗」とみなし、与えられた課題に対して自分に十分な能力がない証拠だと考える。一方、成長志向の姿勢をもつ人は、間違いを、知識を得るために必要な前段階、学びの原動力ととらえる。

(中略)

ドゥエック氏の最もよく知られた研究は、クローディア・ミューラーとともに、ニューヨーク市内の12の学校で行ったものだ。研究では、5年生400人あまりに、言語を用いない比較的やさしいパズルを課題として与えた。テスト終了後、研究者たちは生徒たちに点数を伝え、簡潔な言葉でほめた。半分の生徒には彼らの知性をほめた(「あなたは頭がいいんだね」)。残りの半分には彼らの努力をほめた(「一生懸命やったね」)。

ドゥエック氏は最初、このほめ方の違いが大きな違いを生み出すとは考えていなかった。しょせん言葉にすぎないからだ。しかし実験の結果、5年生に与えられたほめ言葉に劇的な影響力があることがわかった。

まずは、最初の生徒たちにまた別のテストを2種類与え、生徒たち自身にどちらか好きなほうを選ばせた。ひとつは最初のものより難しいパズルだが、やればとても勉強になると説明された。もうひとつは、最初のものと同様の簡単なテストだ。努力をほめられた子どもたちは、90%近くが、難しいほうのパズルを選択した。一方、賢さをほめられた子どもたちは、ほとんどが簡単なほうのテストを選んだ。ドゥエック氏によると、知性をほめられた子どもは、自分を賢く「見せる」ことに気持ちを向けるようになり、間違いをおかすリスクをとれなくなるのだと説明している。

次に、もっと難度の高いテストが与えられた(5年生に対して8年生向けのテストが与えられた)。賢さをほめられた生徒たちはすぐ挫折してしまったが、努力をほめられた生徒たちは、このテストに熱心に取り組んだ。そして、このテストを受けた後で、両群の生徒たちは、成績が自分より低かった生徒と高かった生徒のうち、どちらかのテスト用紙を見る選択肢を与えられた。

賢さをほめられた生徒たちは、ほぼ全員が、自分よりテストの出来が悪かった生徒と自分を比較することで、自尊心を強化するほうを選んだ。これに対し、努力をほめられた生徒たちは、自分より成績のよかったテストを見るほうを選ぶ確率が高かった。彼らは失敗を理解し、失敗から学び、よりよい方法を編み出したいと思ったのだ。

最後に、最初のテストと同様の難易度であるテストが行われた。努力をほめられた生徒たちは、テスト結果が有意に上昇し、平均スコアが30%伸びた。彼らは、たとえ最初は失敗しても挑戦することを望んだので、より高い成績を得たのだ。この結果をさらに際立たせるのが、最初にランダムに「賢い」グループとされた生徒たちのスコアだ。こちらは前回から20%近くも低下した。失敗の経験でやる気をくじかれた「賢い」生徒たちは、実際に退歩してしまったのだ。

生徒の「賢さ」をほめることの問題は、教育というものの心理学的なリアリティを誤った形で示すことにある。それは、「間違いから学ぶ」という最も有益な学習活動を避けさせてしまう。間違いをおかすことで生じる不愉快な反応を経験しない限り、われわれの脳が既存のモデルを修正することはない。いつまでも同じ間違いをおかし、自信を傷つけないために、自らを成長させる機会を逃し続けるのだ。

サミュエル・ベケットは適切にもこう言っていた。「試してみたら失敗した。それがどうしたというのだ。もう一度試せ。もう一度失敗し、よりよく失敗するのだ」

*(サミュエル・ベケットは、アイルランド生まれのフランスの小説家、劇作家。 1969年ノーベル文学賞を受賞。)

・・・なかなか示唆的な研究成果です。

子供達に「失敗を理解し、失敗から学び、よりよい方法を編み出したい」という意欲をいかに持たせることができるか。

「間違いから学ぶ」コツをつかんだ子供は、大人になっても失敗を恐れず、何度でも挑戦して物事を成そうとします。

トーマス・エジソンの名言、

失敗したわけではない。

それを誤りだと言ってはいけない。

勉強したのだと言いたまえ。

posted by at 16:09  | 塾長ブログ
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