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小学校受験後のクールダウンとウォームアップ

先日まで注目されたRugby World Cup2019。Rugbyに縁のある塾生が在籍することもあり、興味深く観戦しました。

各種の受験であれsportであれ、戦いや競い合うことには一つの共通項があります。

本番に向けた体調及び精神的な管理。予選から始まり、本命の決勝戦に向けた力の溜めと爆発的発揮。

Rugbyは極めて体力の消耗や怪我の危険性の高いsportですが、Rugby World Cupの各国のサポート体制はそれぞれ工夫をしていることがよく分かり参考になりました。

ある意味では、受験もよく似たところが有ります。

例えると、青春時代の究極の目標が就職や国家試験・資格試験、またその前の大学受験。それらを、World Cupの決勝戦とすると、高校入試・中学受験・小学受験は地方大会の予選の様なものです。

予選である以上は、勝って当たり前の準備と心構えがないと予選で一回戦負けになりかねません。無論、予選で負けても敗者復活戦が用意されているのが受験です。

但し、勝ったり負けたりでは挑戦者としては意気も上がりませんし、それ以上を望むことは出来ません。

Rugby World Cup2015の日本代表ヘッドコーチ Eddie Jones(エディー・ジョーンズ)は指導力のあるコーチですが、彼の様々なエピソードは受験生を導く立場の者にとっては、多くの学びが有ります。

彼の言葉で印象深いものに、

子供の頃に、日系の血が混じっていることで白人の子に虐められた際に、父親から諭されたというエピソードがあります。

「いじめっ子をコントロールすることは出来ないが、自分自身はコントロールすることが出来るはずだ。自分をコントロール術を身に付けなさい。」、と。

正に至言(しげん:物事の本質を適切に表した言葉)です。

 

さて、多くの子供さんに小学校受験を終えさせた親御さんは、受験が終わったらよく頑張ったので、暫くゆっくり好きなことをさせてあげようと思われていることでしょう。

それは人情としては至極当然ですが、一流を育て続けているEddie Jonesならどうするでしょうか。

先ず、疲れた心と身体を一旦クールダウンさせることでしょう。数日は。

次の数日は、次の戦いへ向けてウォームアップを始めるはずです。

つまり、正味一週間で次の準備にかかることでしょう。

・・・一流を目指す人々は、どの世界であれ次のステップ・アップを目指し、歩むことをやめない。

子供さん達は、心も身体も成長し続けているわけですから、それに見合う指導体制を築くことが、親御さんや指導する立場の人が常に心掛けて置かなければならない事です。

エディー・ジョーンズHC率いるイングランドは優勝ならず【写真:荒川祐史】 引用https://the-ans.jp/rugby-world-cup/92009/

posted by at 14:36  | 塾長ブログ

大学入学共通テストに導入予定の英語民間検定試験

導入される予定だった英語の民間検定試験について、萩生田光一文部科学相は1日、令和6年度めどに実施を延期すると発表(産経新聞2019.11.1)。https://www.sankei.com/life/news/191101/lif1911010014-n1.html

具体的には、

●令和2年度の大学入試における民間英語試験活用のため、大学入試英語成績提供システムの導入を見送ること。

●英語教育の実現のために導入を予定してきた英語民間試験を、経済的な状況や居住している地域にかかわらず、等しく安心して受けられるようにするためには、さらなる時間が必要だと判断したこと。

●大学入試における新たな英語試験については、新学習指導要領が適用される令和6年度に実施する試験から導入することとし、今後1年を目途に検討し、結論を出すこと。

・・・実施する間近になっての結論ですが、大英断です。

英語の民間検定試験を大学入学試験に導入することについては、筆者は反対の立場です。正直なところ、文部科学省の文部官僚の拙速がもたらした結果だと考えます。賛成派の学者などの理屈はわからないでもありませんが、そもそも各種の民間試験の内容やレベルに差があり、成績評価の客観性に疑問が残ります。また、受験機会の不平等さや、受験料の高さも難点です。

いつの時代も、大学受験制度の変更があると、その年度の受験生は対応するのが大変です。但し、どの受験生にも平等な制度変更でなければなりません。

 

posted by at 14:31  | 塾長ブログ

コミュニケーション能力と経験から学ぶ言葉の意味

「コミュニケーション能力」という言葉が、教育界のみならず、社会人の中でもしきりに引用されます。この能力が人間同士の良好な関係を結ぶのに必須のものであるという認識が強まっています。

今後の英語教育の改善・充実方策について 報告~グローバル化に対応した英語教育改革の五つの提言~http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/102/houkoku/attach/1352464.htm

の中で、「思考力・判断力・表現力等を備えることにより、情報や考えなどを積極的に発信し、相手とのコミュケーションができなければならない。」とあり、外国人と意思疎通できる人材教育を重要視しています。

コミュニケーション(communication)とは、「人間が互いに意思・感情・思考を伝え合うこと。言語・文字その他視覚・聴覚に訴える身振り・表情・声などの手段によって行う」ことです。

子供は一歳半くらいから急速に言葉を覚えていきます。母親や家族の中で、子供は様々な生活体験を通して言葉を覚え、少しずつ使い方を覚えていきます。

ここで大事なことは、子供の経験と言葉との関係です。

ある言葉を覚えるには、その言葉を用いる「時」「場合」「目的」などを、直感的に理解した時です。母親が適切な助けをしてあげると、すんなりと言葉と用い方を学んでいきます。

一般的に、日常の生活の中で、様々な言葉が子供の耳に飛び込んできます。しかし、これらはテレビやDVD、インターネットを介した動画などのメディア経由がほとんどであると言えます。つまり、ほとんどが受動的に流し込まれている言葉でしかありません。あたかも、言葉のシャワーを沢山浴びていても、自らの手の平で受け止める量が少ないように、身につかないのが現状です。

音として単に言葉を知っていても、どんな時に、どのように使うのか、が分からなければ、コミュニケーションを取ることが出来ません。

詰まる所、様々な体験を通して言葉を覚え、使いこなせるようにすることが、幼児期の教育にとって必須なことです。

その為に、日常生活の中の様々な場面で経験しながら言葉を使うこと。更に可能な限り自然の中や様々な場所で、生きた言葉を使いこなせるようになる為に、普段出来ない体験を積ませることが大事ではないでしょうか。

その意味では、例えば令和元年の天皇陛下御即位の意味合いを子供さんに伝えることも大事な教育です。

橘神社の天皇陛下御即位奉祝展示

posted by at 14:49  | 塾長ブログ, 国語力ブログ

覆水盆に返らず 幼児期にすべきであったこと

羅針塾 学習塾・幼児教室では、お母様方の子育て・教育の悩みや疑問点には、出来るだけお答えしようと考えています。

過ぎ去ったことを悔やむ例えに、覆水盆に返らず(ふくすいぼんにかえらず:一度してしまったことは取り返しがつかないこと)という諺があります。子育ての最中には、気付かずに、後になって「ああすれば良かった、こうするべきだった」と。多くのお母さん方や親御さん方が思うことです(筆者自身も含め)。

筆者は、幼児期までにしておくべきだったことを、小学校高学年までは修正することが出来るのではないかと、経験的に考えます。「幼児期までにしておくべきだったこと」はズバリ母語である日本語の語彙力をつけることです。

語彙力の多寡(たか:多い少ない)は、近年の所謂核家族での会話の機会の多寡が影響していると思います。

つまり、幼児にとって家族の多さや、家族と交流する人の多さが、接触する幼児にとっては、語彙力を増やす日常的な良い機会となります。老若男女との会話を、母親の側で見たり聞いたりから始まり、挨拶をすることから、母親以外の人と会話の切っ掛けを掴むことが出来ます。

これに反し、母親以外の人々と接触することがなく、テレビなどを漠然と見る機会が多い日常では、会話が成り立たないわけですから、語彙力が増える機会が極端に少ないと言えます。(尚、何故、語彙力を増やさなければならないかは、言葉は知識を刈り入れる道具 カール・ヴィッテの教育法https://rashinjyuku.com/wp/?s=カール・ヴィッテ)をご参照ください。)

では、生年後小学校就学までに、語彙力をつける機会を徒過(とか:徒(いたずら)に過ぎ去ってしまうこと)してしまった場合、どのようにすべきか、です。

基本的に、

●良書を数多く音読すること。

●良き文章は、丁寧に写し書きすること。

●名文(優れた文、著名な文)、漢文、短歌・俳句などを暗記するまで繰り返し読むこと。

●諺を覚えること。

・・・方法は様々あると思いますが、日本人が昔から取り組んできたやり方が一番効果的です。小学校課程の教科を学びつつ、プラスアルファ(基準となる量の、また既知の量に更に幾らか加えること)として、毎日小一時間学ぶ習慣をつけることです。毎日約一時間、365日厭(あ)かず繰り返すことで、語彙力は飛躍的についてきます。子供さんと共に「学び直し」をする姿勢が、子供さんに自立・自律する機会をも齎(もた)らします。

 

 

 

posted by at 16:13  | 塾長ブログ, 国語力ブログ

受験の目的は受験後の成長に有り

日本の風物詩の一つとも言える「受験シーズン」到来です。最高学府と言われている大学受験に始まり、難関といわれる高校、中学、小学校とそれぞれ俊秀たらんとする受験生の鬩ぎ合い(せめぎあい:互いに対抗して争うこと)が始まります。

受験はその準備に始まり、試験に合格を目指すのは無論のことですが、結果として御縁があった学校で、大きく成長することが目的です。

これに反して見聞する例は、目標の学校に合格することを目的とする姿勢です。つまり、合格したら全て良し、と考えることです。その価値判断を云々できませんが、合格・不合格の結果如何に拘らず、何よりその後の成長を如何に計るか、が大事です。

受験を経ることで、それまでの成長の度合いが測れますし、一段階段を登った後に、次の目標に向かってどのような道程を辿るべきか、です。

小学校の段階では、低学年、中学年、高学年のそれぞれに親御さんが分かりやすい目標設定をしてあげる必要があります。

中学校の段階では、明確に自立、自律を促す導きが必要です。義務教育課程での学びの意義も理解させる。

高校の段階では、社会人となる自覚と責任を植え付ける必要があります。つまり、何の為に学び、自らを何の為に役立てるのか、を意識させるべきです。

大学は、明確な目的意識を持った者だけが進学すべきところです。漫然と、「でも・しか」とか「モラトリアム」では、大学に進学するべきではありません。

 

「這えば立て、立てば歩めの親御心」とあるように、子供の成長は親の励みです。その成長は早く、あっという間に子供も成人年齢となります。その意味では、親たるものは目の前の子の姿だけではなく、将来の子のあるべき成長した姿を強く意識して、躾に始まり、教え導く必要があります。

 

posted by at 16:54  | 塾長ブログ
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