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令和5年度全国学力・学習状況調査から見る英語力低下

長崎市五島町にある難関大学・医学部を目指す幼児教育・学習塾 羅針塾では、これからの日本を支える子供達にしっかりと学ぶ力をつけていって欲しいと考えます。

さて、2020年度より,小学3年生から英語教育が始まっています。しかしながら、その結果予想通り(?)の学力低下が顕著に見られるのが、中学校英語です。

令和5年度(2023)全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果が公表されています。これを見ると、中学校での英語嫌いを解消するといった目的で、文科省が小学校に英語導入したのが仇になっているとしか言わざるを得ません。。

参考https://www.nier.go.jp/23chousakekkahoukoku/factsheet/data/23m_201_1.pdf

中学3年生の「英語4技能」の平均正答率は以下の通りです。なお,カッコ内は2019(4年前)の結果です。

・聞く力 58.9%(68.3%)
・読む力 51.7%(56.2%)
・書く力 24.1%(46.4%)
・話す力 12.4%(30.8%)

どの力も前回(2019)より大きく下がっていることがわかります。特に「書く力」や「話す力」の低下がひどく,5問あった「話す力」の問題(5問)のうち1問も正答できなかった(0点)生徒が63.1%もいます。そして話す力」の問題(5問)の平均正答率の12.4%以下(5問中1問しか解けない、または0点)の生徒が84%もいる状況です。

管見では、英語嫌いを無くすというお題目で始められた小学校英語導入が、全く機能していない。小学校の英語は会話重視の授業展開で、先生の言葉をその場で鸚鵡返しに言うことはできても、単なる音として発音するのみで、単語としてスペルや意味合いが分からないまま授業時間が無為に過ぎていく、という具合です。当然、英単語の練習をして暗記することはなく、文法も習いません。

その結果、小学校三年生から六年生までの英語の時間は、中学校で学ぶ英語4技能(聞く力・読む力・書く力・話す力)に全く資することがない結果となっています。

中学校では、文法を理解した上で英単語を用いて英作文をし、英文解釈ができなければ、英語は全く歯が立ちません。

当然のことですが、国語では、語彙と国語文法を踏まえて、作文をし、読解をします。英語も言語ですから、単語、文法を踏まえない限り、書くことも文章を理解することもできません。

現在の日本の義務教育における英語教育は、単語の暗記もさせず、文法を軽視する以上、困ったり苦しむのは児童・生徒さんたちです。

 

 

posted by at 19:16  | 塾長ブログ, 英語力ブログ

教科書に載らない歴史上の事実6 氏族制度と祭政一致

長崎市五島町にある難関大学・医学部を目指す幼児教育・学習塾 羅針塾では、これからの日本を支える子供達にしっかりと学ぶ力をつけていって欲しいと考えます。

その学ぶ力の源泉となるものが日本の歴史です。何故なら、人が依って立つ自我は連綿と続く祖先からの血の連続だからです。血族(血縁によって繋がる人々)が、様々な困難を乗り越えて紡いできたことの継承者が、現在の自分自身です。そう考えると、徒(あだ)や疎(おろそ)かに時間を浪費せず、日々精進して学び続けることが出来るのではないでしょうか。

さて、大東亜戦争終結後、米国占領下(1945~1952)の日本で「焚書(ふんしょ)」(思想弾圧の手段として発行出版を禁じられること)された書物が多数ありますが、その中の一冊に「二千六百年史抄」菊池寛著があります。近代文学の立役者、菊池寛による名作歴史書とも言われているものです。

その中の一節を引用してご紹介します。

氏族制度と祭政一致 

わが国上古の社会制度の特色は、氏族制度と祭政一致である。上古は、祖先を同じくする人々が、強固に団結して、祖先伝来の職業にいそしんでいたのである。中臣氏(なかとみし)、斎部氏(いんべし)が、朝廷の祭祀を司(つかさど)り、物部氏(もののべし)、大伴氏が武将として兵事に当たり、、弓削氏(ゆげし)が弓の製造に従事し、玉造氏(たまつくりし)が玉の加工当たったようなものである。

そして、氏(うじ)中最も正系に属する人を氏上(うじのかみ)として尊信し、他を氏人(うじびと)と言ったのである。一つの氏に、氏人が多くなると、その一部は新しく土地を求めて、住居を作って、その地名などによって氏を作ったが、それを子氏(こうじ)と称し、初めの氏を大氏(おおうじ)と呼んだ。子氏にも氏上があり、その子氏を統一して、その子氏全体は、本家である大氏の氏上を尊敬した。

 そして、氏上の先祖を祀って、事ある毎に参拝した。これが「氏神(うじがみ)」と「氏子(うじこ)」という関係の発生した一原因である。そして、この氏族制度が今日の家族制度の基(もとい)をなすのであって、皇室より皇族の御分出があり、更に皇室を総御本家として諸氏族が分かれてきたところに、我が国が一大家族国家を形成しているという所以(ゆえん)がある。

従って、国家の繁栄は国民の繁栄であり、国民の繁栄は国家の繁栄である。国民は、各氏の氏神をまつるとともに、天照大神(あまてらすおおみかみ)をはじめ、天つ神を崇敬し、同時に天皇を現人神(あらひとがみ)と仰ぎ奉った。

しかも、天皇は天つ神の神意を受けて、大八洲国(おおやしまぐに)に降臨せられた皇孫の御後裔であらせられるから、常に天つ神を祭り、その神意を奉体せられるのである。

それは、神武天皇が、御東征の途次、困難に際会される毎に、天照大神の神意に従わせられた事を見てもわかる事である。

天皇が天つ神を祀り、神意の奉体に努めさせられることは、直ちに国民の日常生活の端々にまで及び、「氏神」の信仰が深くなっているのである。

天皇は天つ神を祭られ、その神意を奉体して民を治められる。即ち「政事(まつりごと)」は、「祭事(まつりごと)」で、この祭政一致の思想は、我が国固有の政治の特色として、現代にも及んでいるのである。

・・・ 現在の日本では、以上のような「氏族制度」の意味合いを理解している歴史の先生や国語の先生はあまりいらっしゃらないのではないでしょうか。

何気なく用いている「氏名」の「氏」も、歴史を遡れば、各家庭の由来が様々にあるに違いありません。代々紡いできた各家庭の由来を御両親や御祖父母様に尋ねることが、子供さんの学ぶ意欲につながることは間違いありません。

posted by at 19:25  | 塾長ブログ

受験の利点=「正しい勉強のやり方」を身につけられること

長崎市五島町にある難関大学・医学部を目指す幼児教育・学習塾 羅針塾では、これからの日本を支える子供達にしっかりと学ぶ力をつけていって欲しいと考えます。

受験の利点については先のブログで述べましたが、ちょうど参考になる記事が目につきましたので、引用してご紹介します。

「このレールから降りちゃダメ?」親の見栄で医学部を目指す小6を待ち構える悲しすぎるシナリオ https://president.jp/articles/-/77608

・・・この内容は、リンクの記事をお読み頂ければと思います。この中に以下の記事があります。

 

中学受験の良さは「正しい勉強のやり方」を身につけられること

中学受験をする良さは、「日々の学習習慣が身につく」「目標に向かって努力をする経験ができる」「より高度で良質な問題に出合える」などさまざまなメリットが挙げられるが、最も良い経験となるのが、10歳〜12歳の頭が柔軟なときに、正しい勉強のやり方を身につけられることだと思う。

正しい勉強のやり方とは、問題文の読み方だったり、答えの導き方だったりといった勉強の作法をはじめ、過去の経験や知識と新しい知識を自分なりに関係性を理解しながら結びつけるといった「考える型」が身につくことだ。この正しい勉強のやり方が身につくと、中学受験で成功するし、大学受験でも成功し、それによって将来の選択肢が広がり、結果、医学部進学も可能となる。つまり、一生使える力となるのだ。

これを間違えて、大量暗記やパターン学習だけで勝負しようとすると、中学受験ではなんとか難関校に滑り込めたとしても、その後で伸び悩む。「自分なりに試行錯誤しながら考えた」という経験をしてこなかった子は、概念理解や因果関係の理解ができていないまま、ただパターンで解こうとする癖がいつまで経っても抜けない。すると、必ず高校の数学でつまずいてしまう。特に医学部の入試は高度な数学になってくるので、とても太刀打ちできなくなる。

“`東京中心の関東圏、京都府、奈良、大阪、兵庫県などの関西圏は、私立の中高一貫校などに人気があり、熾烈な受験競争がされています。その渦中にある受験生は、膨大な量の問題を解きこなしています。

これが次のステップに繋がれば良いのですが、中には挫折したり、所謂「燃え尽き症候群」となったりする例もあります。

そうならない為に、受験の目的を理解し、自ら学ぶ力を蓄えておくことが何よりも重要です。

仮に、中学受験ならば、そこに至るまでの幼児期、小学生の頃の「正しい学び方」「学びの基礎」を身につけなければなりません。

posted by at 17:00  | 塾長ブログ

受験の利点

長崎市五島町にある難関大学・医学部を目指す幼児教育・学習塾 羅針塾では、これからの日本を支える子供達にしっかりと学ぶ力をつけていって欲しいと考えます。

所謂「受験」は幼稚園から始まり、小学校、中学校、高校、大学と、受験者本人と家庭の考え方によって、いつ受験するかが異なってきます。幼稚園・小学校受験は、ほぼ親御さんの考え方によって決まります。中学受験以降は、本人の意思が反映されてきます。無論、受験の意味について本人の意識や理解が少ないと、親の意向が影響します。

受験をするか否かは、ひとえに当事者である本人が決めることです。

たとえ幼児であっても、です。

そうでなければ、受験への備えをする際に「無理」が出てきます。

従って、どの段階の受験であれ、当事者である本人と親御さんの意思疎通が最大の鍵となります。

何故、何の為「受験」するのか。

ここを当事者本人が得心すると、親御さんは受験をサポートすることに専念していけば良いのです。

裏返すと、親御さんが当事者本人に、しっかり「受験の利点」を理解させることができるか、にかかっています。つまり、受験に合格するための準備や努力が、その成否に関わらず、今後の長い人生の大きな試金石になるということ、を理解させる必要があります。

合格・不合格は結果であって、そこに至るまでの経緯が大事なのだ!

つまり、受験という階段を一段登れば、見える世界が変わって見えるし、先の見通しをすることができるようになる。・・・素晴らしい経験の機会を与えられている、と。

国語教育の大事さ

長崎市五島町にある難関大学・医学部を目指す就学前教育(プレスクール)・学習塾 羅針塾では、これからの日本を支える子供達にしっかりと学ぶ力をつけていって欲しいと考えます。

再々、国語教育の大事さを当ブログではお伝えしていますが、何度でも訴え続けなければならないことであると痛感します。蓋し(けだし)、知・情・意の人間性を説明する言語として日本語が優れているからです。夏目漱石の「草枕」の冒頭の文、(参照:青空文庫(https://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/776_14941.html))

山路やまみちを登りながら、こう考えた。
 に働けばかどが立つ。じょうさおさせば流される。意地をとおせば窮屈きゅうくつだ。とかくに人の世は住みにくい。
 住みにくさがこうじると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいとさとった時、詩が生れて、が出来る。
 人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向う三軒両隣りょうどなりにちらちらするただの人である。ただの人が作った人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世よりもなお住みにくかろう。
 越す事のならぬ世が住みにくければ、住みにくい所をどれほどか、寛容くつろげて、つかの命を、束の間でも住みよくせねばならぬ。ここに詩人という天職が出来て、ここに画家という使命がくだる。あらゆる芸術の士は人の世を長閑のどかにし、人の心を豊かにするがゆえたっとい。

・・・夏目漱石先生の名調子の文章は多くの人に愛されています。「に働けばかどが立つ。じょうさおさせば流される。意地をとおせば窮屈きゅうくつだ。とかくに人の世は住みにくい。」は、まさに知・情・意の関係を簡明に表現しています。

さて、前回の当ブログ(11月3日は「明治節」)でご紹介しました「歴代天皇の御製集」[公社]国民文化研究会・編著(致知出版社)の「刊行に当たってーー歴代天皇の御製としきしまの道ーー」公益社団法人国民文化研究会理事長 小柳志乃夫 氏の文をご紹介します。

ここに述べられている論は、我が国の歴史と国柄を明確に捉え、説明されています。

私たちの国日本は極めてユニークな国です。長い歴史を持つ国であり、その間に大陸の文化や西洋近代の文化を取り入れつつ、独自の文化を守り育んできた国です。その歴史を貫いて今も生きているわが国の大きな特徴が二つあると思います。

一つは、常に国の中心に皇室のご存在があったことです。万世一系といわれる天皇の系譜ー皇統ーは、皇祖神(こうそじん)、天照大神(あまてらすおおみかみ)にはじまり、初代の神武(じんむ)天皇から令和の百二十六代の今上天皇に至ります。今上天皇の父方のご祖先を辿るとそのまま神武天皇に至り、さらに神話の世界にさかのぼるわけです。日本書紀に示された皇紀(神武天皇即位の年を元年とする日本の紀元)では二千七百年近く、歴史考証でもほぼ二千年に及ぶ長い歴史をもちます。天皇は、今もご祖先の天照大御神を祭られていて、 たとえば十一月二十三日の新嘗祭(しんじょうさい)(「勤労慇謝の日」の由来)ではその年に取れたお米を神様にお供えし、自ら食されていますが、このお祭りは千四百年以上前から今に至ります。このような国は世界のどこにもありません。アジアや欧州諸国のように、侵略や革命による王朝の興亡が起きることもなく今日まで続いているのです。海外からの侵略がほとんどなかったのは島国という地理的条件も幸いしたでしょうが、天皇と国民が外国に多く見られるような権力的支配・被支配という関係であったなら、今日まで続くことはなかったでしょう。天皇と国民の間には、長い伝統を背景とした深い敬愛と信頼がありましたし、こうした国のあり方を守ってゆく意志を、天皇と共に私たちの祖先が持ちつづけてきたことが今日まで皇室が継続した背景であると申せましょう。

 もう一つの特徴は、国語の存在であり、特に和歌が詠みつがれてきたという点です。古代に大陸から漢字が入ってそれをもとに万葉仮名をはじめ仮名文字が作られ、文学がさらに発展することになりました。さらに近世の国学者の努力により、今私たちは、原文で記紀神話を読み、万葉の歌を味わうこともできます。わが国にはこうした多くの文学や文献資料が今に伝えられています。それは我が国が全般に平和であった何よりの証左です。中国では今でも革命による前代の歴史の否定が行われているように、言葉の断絶や歴史の断絡が仮にあったならば、こうした祖先のことを知る大事な機会が失われてしまいます。

・・・更に、

特に和歌の伝統は重要な意味を持ちます。平安時代前期末の『古今和歌集』(醍醐天皇の勅命による初めての勅撰和歌集。本書では「古今集」と以下略)は、それまで隆盛を誇っていた漢文学に対して、和文学の復興を告げたものといえましょうが、その「仮名序」に「やまと歌は、人の心を種としてよろづの言の葉とぞなれりける(日本の和歌は人間の心に感じたことをとあるように、和歌は心、祖先の心が現代の私たちの心にを種として、多くの言葉を茂らせてきた)」とあるように和歌は心にかんじたことをやまと言葉で定型の詩に整えたものです。祖先の歌を味わうと、祖先の心が現代の私たちの心によみがえってくる、そういう道が今も開かれているということです。

 

・・・①神話にさかのぽる皇室のご存在と、②和歌を中心とする豊かな国語文化、この重要な論点について我が国の学校教育ではほとんど触れられることはありません。むしろ、避けている印象が強い。このままでは、豊かな国語文化は衰微していくことになり、将来の日本人の豊かな人間性も育たないことになりかねません。

子供さんの将来を真剣にお考えのご両親には「歴代天皇の御製集」はお薦めです。

posted by at 16:44  | 塾長ブログ, 国語力ブログ
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