‘ 塾長ブログ ’ カテゴリー

次期学習指導要領とICT・プログラミング教育

長崎市五島町にある羅針塾 学習塾・幼児教室です。

次期学習指導要領が平成32(2020)年度の小学校から順次、全面実施に入り、「教科等を越えた全ての学習の基盤」として言語能力とともに、情報活用能力を挙げています。
更に、小学校では、プログラミング教育が必修化されますので、時代の変化にも対応する必要があると考えています。

「ICT・プログラミング教育」の重要性についての記事がありました。
産経新聞(2017.5.29 )からの引用です。
http://www.sankei.com/life/news/170529/lif1705290030-n1.html

 ICT(情報通信技術)教育は今までも行われてきましたが、自治体や学校によって、機器の整備や、教員の指導力に偏りがあるのも事実です。
ICT教育やプログラミング教育が、なぜ重要なのでしょうか。

 アナログでもデジタルでも「情報活用能力」を

 国立教育政策研究所は、このほど「ICTリテラシーと資質・能力」と題する報告書(*)をまとめました。
リテラシーとは「活用能力」のことで、全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)のB問題でも知識を「活用」する力が問われているところです。

 一方、資質・能力とは、次期指導要領で、
 三つの柱(<1>知識・技能
      <2>思考力・表現力・判断力等
      <3>学びに向かう力・人間性等)
 によって、すべての教科等を横断して共通に育むことを目指しているものです。

 情報教育というと、教員でさえICT機器を駆使して行う授業のことだというイメージを持つ人が少なくありませんが、実際にICT教育の先進校に行ってみると、大概は板書や掲示物など、旧来型のやり方と上手に使い分けています。
 報告書でも、情報にはデジタル情報だけでなく、アナログ情報もあるとして、どちらかという議論ではなく、情報をどのような目的で活用するのか、活用能力をどのような目的で育成するのかのほうが重要だと指摘しています。

 次期指導要領のもとになった中央教育審議会答申(2016<平成28>年12月)でも、
情報活用能力とは、「世の中の様々な事象を情報とその結び付きとして捉えて把握し、情報及び情報技術を適切かつ効果的に活用して、問題を発見・解決したり自分の考えを形成したりしていくために必要な資質・能力のこと」だとしています。

 そのうえで報告書は、情報活用能力を教育したいのであれば、
 学習・指導方法や評価、
 教師教育の改革、
 インフラの整備
 などを、総合的に行う必要があるとしています。

 どれかが十分にならないとできないという話ではなく、全部を一体的に改善しながら進めていかないと、デジタルにせよアナログにせよ、子どもが情報を使いこなす力は育たないのです。

(*)「資質・能力を育成する教育課程の在り方に関する研究報告書4: ICTリテラシーと資質・能力」の概要について
http://www.nier.go.jp/05_kenkyu_seika/pdf_seika/h28a/syocyu-1-4_s.pdf

情報活用能力は「教科等を越えた全ての学習の基盤として 育まれ活用される資質・能力」と示されている通り、先進的なデジタル機器を活用する前提としての、21世紀に求められる資質・能力をいかに高めていくかが、教育界の課題です。

これからの子供さんたちを如何に正しい方向へ導いていくか。
親御さん方も、必要にして十分な情報収集と、子供さんにとって何が重要かの見極めが大事になってきます。

posted by at 17:17  | 塾長ブログ

幼児教育と素読 幼学綱要から

長崎市五島町の羅針塾 学習塾・幼児教室です。

幼児期からの英才教育の一環として、子供さん達のお父様方にご協力を頂き、仕事前のひと時を子供さん達と対面で素読をして頂くことをお願いしております。
共に学ぶことに御協力頂き、お父様方も改めて新鮮なお氣持ちを実感されているようです。

幼学綱要經語鈔

忠節 第二 

 宇内萬國、國體各々異ナリト雖モ、主宰有ラザルノ民無シ。
凡ソ人臣タル者、ソノ君ヲ敬シ、其ノ國ヲ愛シ其ノ職ヲ勤メ、其ノ分ヲ盡シ、以テ其ノ恩義ニ報ズルヲ以テ常道トス。
況ヤ萬世一系ノ君ヲ戴キ、千古不易ノ臣民タル者ニ於テヲヤ。
故ニ臣ノ忠節ヲ、子ノ孝行ニ竝ベテ、人倫ノ最大義トス。

◯書曰、爲下克忠。

◯叉曰、世篤忠貞、服勞王家。

◯詩曰、夙夜匪解、以事一人。

◯論語曰、事君能致其身。

◯又曰、君使臣以禮、臣事君以忠。

◯叉曰、勿欺也。而犯之。

◯叉曰、可以託六尺之孤、可以寄百里之命。臨大節而不可奪也。君子人與、君子人也。

◯孝経曰、以孝事君即忠。

◯叉曰、君子之事上也、進思盡忠、退思補過。將順其美、匡救其惡。

◯大學曰、爲人臣、止於敬。

◯孟子曰、責難於君、謂之恭、陳善閉邪、謂之敬。吾君不能、謂之賊。

◯又曰、君子之事君也、務引其君、以當道、志於仁而已。

所謂、漢文の白文。
解釈によって読みも異なりますが、漢文の文法を踏まえれば、素読をするとリズム感のある漢文の良さが良く分かります。

子供さん共々、暗記するまで音読を繰り返して頂いた方には、次のテキストを配布致しております。

posted by at 13:20  | 塾長ブログ

幼児教育の重要性

長崎市五島町の羅針塾 学習塾・幼児教室では、日本の価値のある教育の歴史を踏まえて幼児教育の重要性について述べることが多々あります。

従来は、「小1プロブレム」対策は、即ち入学したばかりの小1が小学校での学習に慣れることができるようにするための、幼稚園から小学校の生活に適応させることに主眼が置かれている対策、という意味合いで用いられていました。

ところが、文部科学省が次期の学習指導要領で方針の転換を図っているのです。

そこで、
「幼稚園・保育所の学びが小学校の基礎に」という産経新聞(2017.5.19 )の記事からの引用です。
http://www.sankei.com/life/news/170519/lif1705190049-n1.html

 次期の学習指導要領(小学校は2020<平成32>年度から全面実施)と幼稚園教育要領(18<同30>年度から全面実施)は、幼児期と児童期の教育の連続性・一貫性を強調しており、幼稚園などでの教育と、小学校低学年での教育の目標を「学びの基礎力の育成」と位置付けています。
そこで重視されるのが、幼小接続期カリキュラムです。

同研究所は、幼小接続期カリキュラムのうち「幼児期の学びが小学校の生活や学習で生かされてつながるように工夫された5歳児のカリキュラム」をアプローチカリキュラム、「小学校入学後に実施される合科的・関連的カリキュラム」をスタートカリキュラムと説明しています。

具体的に言えば、幼稚園などと小学校が連携して、幼稚園などで5歳児後半にアプローチカリキュラムを実施したうえで、小学校では入学後直後にスタートカリキュラムを実施することになります。

カタカナの外来語ばかりで、何を言わんとするかがわかりにくい表現ですね。

ギュッと圧縮して言いますと、

小学校入学前に、しっかりと読み書きができて、
「小学校入学後に実施される合科的・関連的カリキュラム」に対応できるようにすることが当面の目標である。

つまり、国語や算数といった単科科目の枠組みを超えて、科目を横断したり、関連づけられた問題にも対応できるだけの、理解力や判断力をつけておくこと、
が必須である!・・・ということです。

要は、「5歳児後半」までに、少なくとも小学校就学までには、しっかりとした読み、書き、その意味合いを理解できる力を身につけさせておかなければ、
小学校一年生からは、どんどん授業は進みます。
遅れた子供さんは親御さんの自己責任とならざるを得ません、ね。

・・・と言っているように、筆者は考えます。

何故なら、先進諸国との苛烈な競争に生き抜いていくためには、日本も本腰を入れて所謂「エリート教育」をせざるを得なくなっています。
「みんな仲良く一緒にゴール」といった、日本の悪しき平等主義の教育では、全く通用しないと認識し始めているのです。

もともと、江戸、明治期までの日本では「分に応じた」教育がなされていたのですが、
大東亜戦争に負けて、米国から日本の素晴らしい教育制度をズタズタにされ戦後七〇年を過ぎて、やっと気付かされて修正を始めたかのようです。

さらに、

 次期幼稚園教育要領では、幼児期の終わりまでに育ってほしい姿として、「健康な心と体」「自立心」「協同性」「道徳性・規範意識の芽生え」「社会生活との関わり」「思考力の芽生え」「自然との関わり・生命尊重」「数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚」「言葉による伝え合い」「豊かな感性と表現」の10項目を示しています。
 一方、小学校の次期学習指導要領では、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿を踏まえた指導を工夫することにより、幼稚園教育要領等に基づく幼児期の教育を通して育まれた資質・能力を踏まえた教育活動を実施」するよう求めています。

 これについて同報告書は、幼稚園などと小学校の教員の間で、「5歳児修了時の姿が共有化されることによって幼児教育と小学校教育との接続が一層強まることが期待されている」としています。

「健康な心と体」「自立心」「協同性」「道徳性・規範意識の芽生え」「社会生活との関わり」「思考力の芽生え」「自然との関わり・生命尊重」などと列挙されているのは、
実は江戸期までのエリート教育である「士道教育(武士として踏み行う行うべき道義教育)」を標榜しているかのようです。

エリート教育の定義は様々ですが、
日本人として「世の為人の為になる」人を目指すのがエリートとすれば、それぞれ分に応じて切磋琢磨することは、優秀な人材にとっては大事なことではないでしょうか。

posted by at 22:20  | 塾長ブログ

英語教育の小中接続

長崎市五島町にある羅針塾 学習塾・幼児教室には、幼児教育や英語教育に関するお問い合わせがあります。
マスメディアやネット情報では英語のnative教育を煽る情報が溢れていることもあり、多くの人は早く英語に慣れることが英語の力を上げることになると思い込まれている節があります。

しかしながら、お遊び的な英会話を何年続けても全く英語の力がつかないことは、英語力のある人ほどご存知です。

つまり、例えば日本人であれば身につけるべき母国語である国語力を例にとってみましょう。

生まれてから常に日本の言葉に囲まれて育つ赤ちゃんの時から始まって徐々に日常会話ができるようになり、親子や兄弟ではコミュニケーションができていても、幼稚園や小学校などの就学年齢に達した時に、同輩や年配の人、また先生方とのしっかりした意思の疎通(コミュニケーション)ができる子供さんがどれほどいるでしょうか。
また、会話だけでなく文書を読んで理解し、必要に応じて自らの意見を(ひらがなやカタカナであっても)文書にすることができるような子供さんはどれくらいいるでしょうか。

そのように、我が子のみならず、周りの子供さんたちを見たときに、如何に日本語の読み書きができていないかを実感できるはずです。

そうであれば、母国語である国語をしっかり身につける前に、外国語である英語を早々と学ぶことの愚を多くの日本人は等閑視しています。

それに関する得心させるような記事があります。

「小6の約3割が英語嫌いに」産経新聞(2017.5.22 )
http://www.sankei.com/life/news/170522/lif1705220026-n1.html

  2011(平成23)年度から小学校の高学年に「外国語活動」(英語教育)を導入した現行学習指導要領は、実施から6年がたちました。
これについて国立教育政策研究所は、6年間の「外国語活動」の成果や課題を調べた調査の結果をまとめました。

英語によるコミュニケーション能力の向上など大きな変化が見られる一方、小6の約3割が「英語嫌い」になっている他、中学校の英語教育との接続にも問題があることがわかりました。

 しかし、英語に関する授業の好き・嫌いを尋ねたところ、小5の15.6%が「どちらかといえばきらい」、4.0%が「きらい」と回答。さらに小6では「どちらかといえばきらい」が20.5%、「きらい」が6.3%と増えています。
合計すると、小6の約3割が英語の授業に苦手意識を持っていることになります。
逆に言えば、残り約7割の児童は英語の授業が好きだとも言えますが、中学校で英語を教科として学ぶ前に、既に3割近くの子どもが「英語の授業が嫌い」になっているというのは大きな問題だと言えるでしょう。

 2020(平成32)年度から全面実施される次期学習指導要領では、小学校高学年で英語が教科となる予定ですが、場合によってはさらに「英語嫌い」が増えることも懸念されそうです。

これでは、文科省のお役人が意図する結果とは程遠いことになります。

更に、

 一方、中学生は「小学校の英語の授業でもっと学習しておきたかった」こととして、「英単語を書くこと」83.7%、「英語の文を書くこと」80.9%、「英単語を読むこと」80.1%などを挙げています。
さらに「小学校の英語の授業で学んだことの中で、中学校の授業で役立ったこと」では、「アルファベットを読むこと」88.8%、「アルファベットを書くこと」83.9%と回答しており、小学校のうちに英語の「読む・書く」を教えておいてほしかったと思っているようです。
これについて同研究所は「外国語活動において音声中心で学んだことが中学校でうまく生かされていない」と指摘しています。

国公立、私立を問わず、小学校課程で英語の授業を受けているにもかかわらず、念の為に英語の教科書について筆者が質問すると、全くシドロモドロになってしまいます。
最低でも週に一回は授業を受けているにもかかわらず、「読めない、書けない、意味がわからない」という現状です。

そのような現状をほとんどの親御さんがご存知ありません。

読み、理解し、書くことができないレベルの国語力で、英語を学ぶことの弊害に世の人々が早く氣付かない限りは、「英語嫌い」の子供達が増えていくことになりそうです。

小学校の親しむための楽しい英語では、読めない、書けない、文章を作れない、という現実に教育者も父兄も氣付かなければなりません。

当塾では、
英語の授業がある以上は、「読み、書き、作文」が英語でできなければならないと考えます。

英語力は国語力の裏付けがあってこそ伸ばすことができます。

posted by at 16:40  | 塾長ブログ

幼児教育と九州大学 オープン・キャンパス

長崎市五島町の羅針塾 学習塾・幼児教室では、前日の大雨が嘘のような晴天に恵まれた五月十三日に、九州大学筑紫キャンパスまで参りました。
三々五々集合し、
先ずは竹田教授の子供達や親御さん向けの講義を聴講。

テーマは「目に見えないものを『見る』」。
教授のわかりやすさとお人柄がにじみ出たご説明を堪能いたしました。

出だしは、少しserious(シアリアス:真剣な、冗談ではない)なお話からです。

曰く、
大学での「落ちこぼれ」の現状は深刻であること。

◯大学入試に合格できたが真の学力がない
◯自分の頭でじっくり考えようとせず、せっかちに答えだけを知りたがる
◯少し長い論理的な文章が読めない・書けない

結果、

●卒業研究で挫折 → 卒業できない

●就職活動で挫折 → 就職できない

・・・という、悲惨なケースが生じていると。
その原因は、
「考えない訓練をしてきた?」
つまり、
テストの点数は上がるが、考える力がついたわけではない。

・・・筆者も同じ考えですが、

幼い頃から、考える癖、考え続ける辛抱強さ、疑問を持つ姿勢、などを身につけないといけない

裏を返すと、親御さんの学ばせる姿勢次第、ではないかということです。

つまり、成績などの結果だけを求める傾向が強い。

何を学びたいか、何を目指すか、をよく考えずに偏差値で行ける大学に進学している。

その結果、大学・大学院に入ったものの、学習や研究意欲を失い力を発揮できない。

親からすると、有名大学や所謂難関校に入学できても、子供さんの力の活かしどころがない、という結果になりかねません。

九州大学Open Campus

その後の展開は詳述できませんが、
竹田教授の楽しい「本日のお品書き」をご紹介します。

■ 目に見えないものを「見る」
  ・手についたバイキンを「見る」
  ・原子・分子を「見る」
  ・磁石の力を「見る」
  ・地球の丸さを「見る」
 ■ 何もないことを表す記号0の発明
 ■ 目に見えないものを「見る」力を養うには?
 ■ おわりに

貴重なお話と、子供達を見る優しい眼差しが有り難い一日でした。

感謝しつつ御礼を申し上げたいと思います。

posted by at 16:36  | 塾長ブログ
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