‘ 2016年 8月 ’ 記事一覧

「己の如く人を愛せよ」

本 日八月九日は、七十一年目の原爆忌です。
長崎市五島町の羅針塾 学習塾・幼児教室では、原爆投下時刻の11時2分、黙祷の時刻に三歳の子供達と大地にたっぷりと水を注いでいました。
あの日熱戦や熱風で焼かれた人々は水を沢山欲したそうです。
被爆二世である筆者も幼い頃から母の数々の原爆にまつわる話を聞いて育ちました。
母方の伯母・叔母と赤子の従兄弟も犠牲者です。

****************************

『長崎の鐘』や『この子を残して』の著者であり、
70年前、長崎で被爆した医学博士・永井隆先生。

「己の如く人を愛せよ」という
『新約聖書』の言葉そのままの人生を送られた先生と
71年前のきょう、同じ時を過ごされたのが
久松シソノさんです。
(久松シソノさんの『致知』2006年11月号 対談の記事がメルマガで配信されたのでご紹介します。)
『致知』2006年11月号 対談

  「己の如く人を愛せよ」

 久松シソノ
   (永井隆記念国際ヒバクシャ
    医療センター名誉センター長)
 

 被爆直後の長崎で、
 ご自分の身も顧みず被爆者の救護に
 あたられた医学博士・永井隆先生。
 43年の短いご生涯は、

「己の如く人を愛せよ」
  
 と説く新約聖書の
 教えそのままの生き方でありました。

 私が被爆をしましたのは、
 長崎医科大学附属医院物理的療法科で
 婦長を務めていた22歳の時です。

 地下で書類の整理をしていたところ、
 突然ピカーッと目を射るような閃光が差し、
 爆風で吹き飛ばされたかと思うと、
 激しく床に叩きつけられていました。

 瓦礫の山をやっとの思いで這い出すと、
 水道の蛇口が爆風で開き、
 豪快な音を立てて噴き出しています。
 あまりの息苦しさにゴロゴロとうがいをしました。

 高い薬局の塀を攀(よ)じ登ると、
 顔じゅう血まみれになった永井先生が
 
「まごまごしていると焼け死ぬぞ」

 と懸命に救出の指揮をとられています。
 火の手はすぐそこまで来ていました。

「早く逃げましょう!」

 そう言った私に、先生は

「一大事とは
 今日唯今のことなりーっ」

 と掠(かす)れた声で
 おっしゃるではありませんか。

 私たちが日頃積んできた厳しい訓練の成果は
 いまここで発揮されるのだ、 
 私にはそうおっしゃっているように思えました。

先生のこめかみはガラス片で奥深く切られ

(さらに…)

posted by at 14:08  | 塾長ブログ

暗唱することの素晴らしさ

暗記する力を幼い時から身につけると、覚えようと意識しなくても言葉が自然に口の端にのぼるようになります。
長崎市五島町にある羅針塾学習塾・幼児教室では、リズムが有りメリハリの効いた文章を暗唱できるまで繰り返しています。
それは歴史を紐解くと古今東西を問わず、暗唱する力のある人は、長じてから様々な分野で活躍する事実に着目しているからです。

ブログを再構築しているため、掲載する日時に前後がありますが、改めて掲載しております。
************************

薩摩藩の郷中*(ごじゅう)教育の聖典といえる『島津いろは歌』を先にご紹介しました。
(*郷中(ごじゅう)は、薩摩藩の武士階級子弟の教育法。)
幼いときから人のあるべき道を学ぶ際には、難しい理屈は抜きで言葉の響きやリズムがあると、暗唱することが楽しくなります。
洋の東西を問わず偉人と呼ばれる人々には、幼少期からの早期教育と暗唱が人格形成に役立っています。

『なぜ幕末維新の志士たちは20代で大軍を指揮できたのか?』というコラム記事からです。
http://ameblo.jp/jyoho2040/entry-12168635195.html

近年、暗唱の大切さがふたたび見直されている。
一見、無意味に思われてきた、繰り返し文章を音読する勉強法は、今の時代にも十分通用する。
古典や漢籍を意味もわからず暗唱することで脳を鍛えた武士たちは、明治時代になり外国語の習得に大いに役立った。
ドイツ留学組の人々は、ドイツ語の難しい文法を暗記するのに、漢文の素読で養われた記憶力が活用できた。
森林学者の本多静六(*)はドイツ留学において、ドイツ語の難しい財政学の本を丸暗記して、博士号試験に合格している。
これは小さい頃から古典学習が生かされた明治時代の話である。

(*本多静六 日本の林学博士、造園家、株式投資家。日本の「公園の父」といわれる)

<本多 静六>

 

 

 

 

欧州の偉人についても紹介されています。

ドイツの法学者カール・ヴィッテも

(さらに…)

posted by at 13:19  | 塾長ブログ

賢い子の典型 「栴檀は双葉より芳し」

ご縁の有る三歳になったばかりの幼児さん。
長崎市五島町の羅針塾 学習塾・幼児教室に来ることを毎回楽しみにして通塾してくれます。

<踵の上がり方に好奇心あり!>

知的好奇心旺盛な様子は後ろ姿(下記写真)に表れています。
温厚で愛情溢れるご両親や御祖父母に囲まれすくすく成長中です。

まさに「栴檀」の香りのする子供さん達に囲まれると沢山の力を頂きます。

***************************

「栴檀は双葉より芳し」(せんだんはふたばよりかんばし)
栴檀(白壇)は、発芽し双葉の頃から早くも香気があるように、大成する人は幼いときから人並みはずれて優れたところがあることの例え。

It early pricks that will be a thorn.
(茨になる木は早くから刺す)
pric [prík] 動詞 〈…を〉(針の先などで)ちくりと刺す,突く,(突いて)穴をあける。
thorn [θˈɔɚn, θˈɔːn] 名詞 (草木の)棘、針、イバラ、苦痛の種、
諺も「所変われば品変わる」ではないですが、英語の表現では妙に厳しい感じがします。

・・・・・ある方とお話をしていて、優秀な息子さんの幼児期から小学校の頃の様子を伺いました。

********************************************
曰く、
幼い頃から文字に興味を持つ。
本は買って読むもの。
すぐ手に入らないときの、毎週の図書館の本の借り出し量が大人並。
旅行や行事に臨む際には、目的を明確にさせること、事前の下調べをすることを指導。
********************************************

結果、最高峰の大学へ。

子育ての様々な薀蓄をお持ちの方ですから、ほんの一部だけですが、子育てや教育のヒントがあります。

「文字」への興味は、知りたい、分かりたいという知的興味へ繋がります。
ひとつ知ると次から次へと知りたくなるのが自然の流れです。
更に、知ることによって、比較したり、疑問を持つようになり、考えることで自らの答えを出そうとします。

身の回りに「文字」が溢れていると、親子の会話の中に「知的レッスン」が始まります。
羅針塾 学習塾・幼児教室では、文字の組み合わせで様々な言葉を紡ぎ出すことを学んで欲しいと考えています。

posted by at 12:00  | 塾長ブログ

母の教えと教訓歌 3 西行法師

長崎市五島町の羅針塾 学習塾・幼児教室は、理解ある親御さんと一所懸命取り組む子どもさんたちによって成り立っています。
その根本には、
日本人の長い歴史の中で、親から子へ、子から孫へと家系の中で連綿として受け継がれるものがあります。
家訓は代々その家に伝わる教えや戒めです。
母親が子に幼いときから教え諭す。
この繰り返しがあって私たちの人格が形成されます。

母の教えと教訓歌 3 西行法師
**********************************

母から「氏より育ち」という言葉もよく聞かされたものの一つです。

これは「人間や人格を形成するときに大事なのは、家柄よりも育つ環境や教育である」という意です。

英語でも同じような意味合いの表現があります。

It is breeding and not birth that makes a man.

=人を形成するのは育ちであって生まれ(氏)ではない。

さらに、時代を超えて詠まれ、今も心を打つのが西行法師の歌です。

「姿こそ 深山育ちの 木なりとも 心を花に なさばなりなん」

「姿かたちは深山(みやま)、山奥で育った(素朴、武骨な)木であったとしても、心は美しい花のようになろうと思えばなることができる。」

人が生きていく上で大事なものは心であり、氏や育ちや外見ではない、と西行法師は歌に詠んだわけですね。

西行法師は現代人から見ると波乱万丈の人、文武両道の人。

<西行像(MOA美術館蔵)>

 

 

 

 

 

 

西行法師とは

(さらに…)

posted by at 16:01  | 塾長ブログ

「使える英語」どう教える

島国である日本国内で「使える英語」をどう教えるか。

長年教育界で議論されてきていますが、問題山積です。

長崎市は観光都市として外国人も多く訪れます。
豪華客船の入港するときなどは、長崎市五島町にある羅針塾 学習塾・幼児教室の周辺でも何人もの外国人とすれ違うほどです。

しかし、長崎市内の小・中・高校などの学校教育の中で、児童生徒に積極的に英会話の実践として英語を用いた観光案内をさせる、などといった取り組みでもしない限り、実践的な「使える英語」には程遠いのが現状です。

<米国・ニューヨークで活躍中の日本人 Artistからの案内状>

 「「使える英語」どう教える 中教審案 授業時間確保・小学校教員の質が課題」
(産経新聞の記事(平成28.8.2 )から)

 グローバル化の進展で“使える英語”が求められる中、次期学習指導要領の審議まとめ案で英語教育の強化方針が示された。
小学校英語では国語との連携も重視されるが、指導者を確保できるかなど課題も多い。

 英語はコミュニケーション能力の向上が課題とされており、英語を使って「何ができるか」「どのように学ぶか」に重点を置く。

 最も大きく変わるのは小学校英語だ。
現行では5、6年生で実施している「聞く」「話す」中心の英語活動に、「読む」「書く」を加えて教科化。
文字も使って学習する中学英語に円滑につなげる。
国語と連携し、日本語の音声や語順との違いに気づかせる。

 小学校での教科化に伴い、指導する単語数は高卒レベルで現行の3千語から4千~5千語程度に増える。
授業時数は各学年で週1コマ分増えるが、他の教科を削減しないため、時間の確保が課題となる。
まとめ案では、15分程度の短時間学習の設定や長期休業の活用など柔軟な時間割編成が必要としている。

・・・これについて
渡部亮次郎の「頂門の一針」第4077号(平成28年8月3日)というブログにある前田正晶氏の「読者の声」投稿記事が目に付きました。

「誰が、どのような 方法で、どうやって教えるか」 (さらに…)

posted by at 11:54  | 塾長ブログ
さらに記事を表示する

月別アーカイブ

長崎|羅針塾学習塾トップページ

羅針塾 SNS

  • Facebook
  • Instagram
  • Twitter
PAGE TOP

新着ブログ

  1. 長崎市江戸町にある難関大学・医学部を目指す幼児教室 学習塾羅針塾です…
  2. 長崎市江戸町にある難関大学・医学部を目指す幼児教室・学習塾 羅針塾では、将来の日本を支…
  3. 長崎市江戸町にある難関大学・医学部を目指す幼児教室 学習塾羅針塾です…
  4. 長崎市江戸町にある難関大学・医学部を目指す幼児教室 学習塾羅針塾です…
  5. 長崎市江戸町にある難関大学・医学部を目指す幼児教室 学習塾羅針塾です…

月別アーカイブ

羅針塾 SNS

  • Facebook
  • Instagram
  • Twitter