長崎市五島町にある羅針塾 学習塾・幼児教室 https://rashinjyuku.com/wp では、機会があれば塾生の年齢を問わず、様々な話をします。歴史、国際情勢、科学等ジャンルを問いません。今すぐに理解しなくても、興味を覚えるといずれ自分の力で調べたりする様になるからです。「英語と歴史を同時に学ぶ」シリーズを当ブログで時々記すのも、その一環ではあります。
これからの日本を支える若者や子供達は、英語に慣れつつ、日本国内では知り得ないニュースに触れることで国際的な視野を広げる必要があります。インターネット上でのon line news siteを検索すると、様々なニュースを視点を変えて読むことが出来ます。日本の新聞・テレビなどのメディアだけを見ているのは、言わば旧人類と揶揄(やゆ)されかねません。
時々引用する「加瀬英明のコラム」から、まさに日本では流れないニュースをご紹介します。
「危機において、何をすべきか スウェーデンが配布した小冊子」(2018/07/23 (Mon))http://www.kase-hideaki.co.jp/magbbs/magbbs.cgi
スウェーデンとロシアの間には、フィンランドの北部が、ひろがっている。
スウェーデンは、人口が1012万人で、フィンランドも平和国家だ。
今年5月21日に、スウェーデン政府は『戦争、あるいは危機において、何をすべきか』と題する小冊子を、スウェーデン国民に配布した。
この小冊子は、国民に「敵国による侵略を蒙った場合に、全員が侵略者に対して、あらゆる手段を講じて抵抗する」ように求め、「もし、わが国が侵略された場合に、国民は最後まで戦い、絶対に降伏しない。抵抗をやめるという情報が流れても、虚偽のものだから、いっさい信じてはならない」と、述べている。
ヨーロッパでは、4年前にプーチン大統領のロシアが、ウクライナからクリミア半島を奪い、東部の内戦に介入しており、ロシアがさらに侵攻するのではないか、緊張がたかまっている。
スウェーデンのバルト海対岸の、冷戦後、ソ連から独立した小国のエストニア、ラトビア、リトアニアを守るために、米英独、カナダ軍部隊が進駐するようになっている。
なぜ、スウェーデンが危機感に駆られているのか、冊子の序文が説明している。
「わが国では長期間にわたって、戦争に対する備えが、限られたものでしかなかった。
しかし、わが国を取り巻く世界情勢が大きく変化しつつあることから、政府は防衛体制を強化すべきことを、決定した。平時における防衛態勢を確立することが、戦時において国防を強靭化することになる」
もっとも、スウェーデンはロシアがすぐに侵攻してくることを、予想していない。近未来に、アメリカが「アメリカ・ファースト」の世論に動かされて、米軍をヨーロッパから引き揚げてしまう可能性に、備えているのだ。
アメリカの政府国勢調査局は、白人の少子高齢化が進むかたわら、非白人移民の流入によって、2040年代に入ると、白人が人口の50%を割ると予測している。若年人口では、すでに非白人が多数を占めている。
アメリカは1980年に2億2000万人だった人口が、いまでは3億2000万人に達している。とくにヒスパニック系の増加が著しい。
これまで白人が、アメリカが神の使命を授かった国であり、世界を導く責任を負っていると、驕ってきた。非白人が増せば、このような重荷を担う意識が失われてゆこう。
日本はどうだろうか? 米朝首脳会談のお蔭で、金正恩委員長がアメリカを挑発せず、米朝交渉が進められようから、向こう五年は朝鮮半島で戦争が起こらないだろう。
日本は大急ぎで、憲法を修正するとともに、防衛力を画期的に増強する時間を、手にすることができた。天の恵みだ。
日本にとって、北朝鮮は本当の脅威ではない。
万一、北朝鮮が日本を攻撃しても、通常弾頭のミサイルによって、1、2万人の死者が生じるかもしれないが、アメリカが圧倒的な軍事力によって、北朝鮮を壊滅させよう。
日本にとって深刻な脅威は、スウェーデンにとってのロシアに当たる中国だ。
いつまで、アメリカに縋れるだろうか?
福沢諭吉は、「今の禽(きん)獣世界に処して最後に訴うべき道は、必死の獣力に在(あ)るのみ」と説いている。
・・・日本の戦後教育では、先生が語らない分野が国際情勢(政治・経済・軍事・紛争)です。日本史や世界史では、若者や子供達が知りたい近・現代の分野が授業で語られることがありません。聞くところによると、公立高校などの歴史や政治・経済などの授業で、先生が語ることを生徒がスマホでチックして、その誤りを指摘することもある様です。先生が、ある見解を、立場や視点を変えて客観的に説明していないと生徒からの信頼を得られないということですね。現在の若者達が、呑気な大人達以上に危機感を持っている証左ではないかと考えます。