いろはより 二宮翁夜話

11歳の塾生との会話。

「最近、何か本を読んでいる?」(筆者)

「はい。『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』です」(塾生)

「そうなんだ」と言いつつ、速攻検索。(「ああ、新聞の書評欄で斜め読みした本だ、」)と思いながら、

「それで、どんな感想を持ったの。」(筆者)

「まだ全部読んでないのですが、現在のイギリスの世相がよくわかります。」(塾生)、と。

ネット検索して、内容紹介を読むとなかなか面白い。テンポよく11歳の男の子と母親の日常が描かれています。英国の教育事情や階級社会・人種問題の現実が反映され、とても興味深い。

 

話は変わって、二宮翁夜話 巻之一 十四から。

翁曰、万巻の書物ありといへども、無学の者に詮(セン)なし、隣家に金貸しありといへども、我に借(カ)る力なきを如何せん、向ひに米屋ありといへども、銭なければ買ふ事はならぬ也、されば書物を読(ヨマ)んと思はゞ、いろはより習ひ初(はじ)むべし、家を興さんと思はゞ、小より積(ツミ)初むべし、此外に術はあらざるなり   

・・・二宮翁が仰るには、万巻(ばんかん:多くの書物のこと)の書物があるとはいえ、無学(学問・知識の無いこと)のものにとっては詮(その行為に見合う効果)は無い。隣家に金貸しがあるといっても、我(自分)に借りる力が無いのはどうしようもない。向かいに米屋があるといっても、銭(金銭)が無ければ買うことは出来ない。

然れば(そうであるから)、書物を読もうと思えば、イロハより習い始めるべきである。家を興さんと(打ち立てようと、興隆しようと)思えば、小より積み始めていくべきである。この他には術(方法、手段)はありようがない。

・・・先に述べた塾生は、幼稚園の年長さんの時、正に「いろは」から、倦まず弛まず(飽きたり、気を緩めたりしないで物事をなす心掛け)学びを続けています。漢字検定は既に準二級を高得点で合格し、学ぶ姿勢は真摯(しんし:真面目で直向きな様)そのものです。筆者と交わす会話のレベルも並の高校生以上の語彙力を使いこなすことが出来ます。これも親御さんや祖父母さんの姿勢の賜物のように思います。結果、それを見習って年若の塾生の学ぶ姿勢も立派になってきます。此れも「善の循環」ですね。

 

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