次期指導要領と大学入試

次期指導要領が改訂されることから、大学入試にどのような影響が表れるか、
が近い将来受験しようとするご家庭には大きな関心事です。
長崎市五島町の羅針塾 学習塾・幼児教室では、幼児教育の大切さと合わせて、早い時期から将来の展望をしておく必要をお話しします。

さて、
産経新聞(2017.3.1)からの引用です。
http://www.sankei.com/life/news/170301/lif1703010053-n1.html

 平成32(2020)年度から小学校で、
同33(2021)年度から中学校で
全面実施となる次期学習指導要領が3月に告示されます。

高校(平成34<2022>年度入学生から全面実施)は1年遅れで告示される見通しですが、改訂の理念は同じです。
しかも高大接続改革との両輪で、「明治以来の大改革」(2014<平成26>年11月当時の下村博文・文部科学相)と言われるように、大学入試改革とも無縁ではないことに、注意しておく必要があるでしょう。

 「高大接続改革」であることに注意

 高大接続改革をめぐっては、ちょうど小学校で指導要領が全面実施される2020(平成32)年度に、現行の大学入試センター試験に替えて「大学入学希望者学力評価テスト(仮称)」を創設し、同年度の高校3年生(現在の中学2年生)から受験する方針が決まっており、新年度初頭に公表される予定の実施方針を、関係者は固唾をのんで待っています。

 改訂の具体的な内容を提言した中央教育審議会の答申(昨年12月)でも、「高大接続」の1節を設けています。
そこでは、現在進められている高大接続改革について「大学入学者選抜の在り方のみが議論されているわけではなく、高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の在り方を一体的に改革していこうとするものであることに留意が必要である」とクギを刺しています。

 高大接続改革は、高校と大学を、学校教育法で定められた「学力の3要素」でつなぎ、(1)知識・技能(2)思考力・判断力・表現力(3)主体性・多様性・協働性……を一体的に育て、社会に有意な人材を送り出すことを目指しています。学力評価テストが(1)だけでなく(2)を測定することを追求していること、各大学の個別入試では(3)も評価すべく多様な資料や選抜方法を求めているのも、そのためです。

 問われる勉強への姿勢

 先の中教審答申でも、次期指導要領に基づく高校教育は、
生徒一人ひとりに「資質・能力」の三つの柱([1]知識・技能[2]思考力・判断力・表現力等[3]学びに向かう力・人間性等)を育むことや、
アクティブ・ラーニング(主体的・対話的で深い学び、AL)の視点で生徒の学びの質を高めることを目指しており、大学入学者選抜でも、そうした高校での学びを価値付け、大学教育で、その成果を更に伸ばしていくものとして機能すべきことを強調しています。

 日本では大学入試というものが、若者にとって「通過儀礼」として一大イベントのようになっています。
もちろん、一定時期の集中的な勉強が、子どもの成長と学力の伸長に大きな効果を及ぼすことは言うまでもありません。
しかし、入試が終わったとたんに、すっかり忘れてしまうような勉強では、何にもなりません。
 知識を丸覚えするのではなく、クラスの中や校内外でのALを通じて、自分の頭でしっかり考え、他の課題にも自在に活用できるような知識として定着させる必要があります。
それが大学進学後のAL(大学教育界では「能動的学修」と訳す)を通じて、社会で活躍できる「汎用的能力」を育成することにつながります。

それこそが、高校教育、大学教育、大学入学者選抜を一体的に改革する、高大接続改革の眼目です。

そう考えると、高大接続改革は、2020(平成32)年度以降になってから対応すればよいという話ではありません。これから受験勉強をしようという生徒一人ひとりに問われていることでもあるのです。

「幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について」(答申)
には、中央教育審議会が「はじめに」という導入部で以下のように述べています。
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo0/toushin/__icsFiles/afieldfile/2017/01/10/1380902_0.pdf

『我が国の近代学校制度は、明治期に公布された学制に始まり、およそ70年を経て、昭和22年には現代学校制度の根幹を定める学校教育法が制定された。
今また、それから更 に70年が経とうとしている。
この140年間、平成18年の教育基本法の改正により明 確になった教育の目的や目標を踏まえ、我が国の教育は大きな成果を上げ、蓄積を積み上 げてきた。
この節目の時期に、これまでの蓄積を踏まえ評価しつつ、新しい時代にふさわ しい学校教育の在り方を求めていく必要がある。
本答申は、2030年の社会と、そして更にその先の豊かな未来において、一人一人の 子供たちが、自分の価値を認識するとともに、相手の価値を尊重し、多様な人々と協働し ながら様々な社会的変化を乗り越え、よりよい人生とよりよい社会を築いていくために、 教育課程を通じて初等中等教育が果たすべき役割を示すことを意図している。
グローバル化は我々の社会に多様性をもたらし、また、急速な情報化や技術革新は人間 生活を質的にも変化させつつある。
こうした社会的変化の影響が、身近な生活も含め社会 のあらゆる領域に及んでいる中で、子供たちの成長を支える教育の在り方も、新たな事態 に直面していることは明らかである。』

 

・・・西郷南洲翁遺訓集に西郷隆盛先生の言葉が残されています。

「政(まつりごと)の大体は、文を興し、武を振ひ、農を励ますの三つに在り。」

(政治の根本は、国民の教育を高め充実し、国の自衛のために軍備を整理強化し、食料の自給率、安定の為農業を奨励するという三つである。)

まさに、時代を超えた至言(物事の本質を適切に言い表した言葉)であります。

 

posted by at 19:36  |  塾長ブログ

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