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小学校英語教育と英文法1

幼児教室・学習塾の羅針塾では英語を学ぶ以上、塾生は英語文法、筆記体プラス英単語暗記は当然のこととして取り組みます。

小学校英語が導入されてから、教室で「聞く」「話す」は英語で行っているようですが、「読む」「書く」は重視されていないように思います。国・公・私立の学校によって英語の指導内容は様々です。

ところで、

海外留学、海外勤務したり、英語に堪能な人ほど、小学校英語には疑問を呈します。それよりも、しっかり母国語である国語力をまず身につけるべきである、という理由からです。

さて、

渡部昇一上智大学名誉教授(専攻英語文法史。英語学者、歴史家、評論家)が『秘術としての文法』(講談社学術文庫1988)の中で、概略以下のことを述べられています。

・私の英語の力は終戦当時、ほぼゼロであると言ってよい。

・それから二年たったらどうなっていたか。私はベーコンのエッセイを精読していたが、よく解ったことを覚えている。

・学校の勉強のほかにも『宝島』を独力で読み上げた。そして私の友達にも原書に手を出す者が何人かいた。

・この体験から私は次の結論を引き出す。
「15、6才の学生に、文法書と辞書を与えて適当な指導を与えれば、二、三年後には英米の読書階級が読むような本でも正確に読むようにすることができる」と。

・もちろんすベての生徒がそういう風にはならないだろうが。

・私の体験から言っても、「文法」はまことに「魔法」であった。

・母国語は何となく覚えたので、神秘感を持つことがなかったが、つい一、二年前までチンプンカンプンであった横文字の本が文法に従って文脈を追って行くと明晰な意味を現出してくるということは、何とも不思議な感じであった。

・そしてこれは私一人だけの体験だけでもなく、クラスで出来る方の連中、つまり何とか受験程度の英語をマスターした連中で英文法ぎらいの人間はいなかったように思う。

・つまり私の頃の中学や高校では「文法」という「魔法」をマスターしたものだけが出来る生徒であり、難かしいと言われる大学に進学した。

・いつか私の大学の言語学の時間に、「いわゆる受験英文法をマスターしそこなった人間の知性は信用しがたい」というようなことを言ったら拍手が起った。

・それは英語・英文学の専攻者のクラスであったから、みんな受験英文法は一応マスターしているので、それは当然の反応であった。

・もちろんこういう言い方には誇張はあるけれども、学生たちが、受験英文法によって新しい知性が開けたという体験を、それぞれ自覚の鋭さの相違はあれ、みんな持っているらしいことは確かである。

 

・・・現在の中学、高校生にとって、英語嫌いの理由は、

英文法をシッカリ身につけないことが根本的な原因です。

何故か?

彼等の知的好奇心を刺激するものが、一般的な英語の受験勉強にはないからです。

渡部昇一先生が中学生当時(現在の高校一年生相当)、英語の先生からフランシス・ベイコン(1561〜1626 英国の哲学者)の「随筆集」を読むように勧められたように、知的意欲がある少年に適切な英語の原書を勧めてみると、それに挑戦してみようと思うのではないでしょうか。

 

posted by at 14:32  | 塾長ブログ, 英語力ブログ

英会話からビジネス英語へ

幼児教室・学習塾の羅針塾では、小学生の英語を指導する際にも、「読み」「書き」ができるのは当然であると考えています。

さて、「週1回の英会話教室通い、英語が話せる様になるまで何年かかるか?」

https://news.yahoo.co.jp/articles/03cd5b49728d23beb7173d04c209f23688e830e1

という記事が目につきましたので、内容の一部をご紹介します(詳細は、上記記事へのリンクをご参照ください)。

当該記事は、

一般的な日本の英語学習を受けてきた人が、ビジネスにおいて口頭による英語を使ったコミュニケーションが最低限できるレベルになるためには、平均で1000時間が必要です。

子供達が通う英会話教室ではなく、すでに社会人として改めてビジネス英語会話を学ぶ例として具体的事例に沿って述べてあります。

英会話教室でのレッスンを毎週1回、1コマ1時間と仮定し、お盆と正月だけは休むとすると、1年間で50時間、英語学習をすることになります。3年間通っているとのことですから、これまで150時間の学習をしてきたことになります。しかし、それでは圧倒的に学習時間が不足しています。

 

更に、米国務省の付属機関で、外交官などを養成するFOREIGN SERVICE INSTITUTEの研究結果も合わせて説明します。

この研究によれば、日本語は、「Super-hard languages」とランクされており、一般的な米国人の成人が日本語を習得するには2200時間の教室での学習が必要とされています。米国のトップレベルの人が最高レベルの学習プログラムを受講してこれほどかかるのです。日本人が中学・高校で学習指導要領に決められた通りに1000時間前後学んでも英語が話せないことは、当然とも言えます。

 

また、留学や海外駐在経験のある方のお話などでは、一般的に「リスニングに半年、話せる様になるには1年」と聞くことが多い様です。一般に人間が1日に会話する時間は2~3時間といわれていますから、1年でほぼ1000時間になります。

 

・・・「日本人が中学・高校で学習指導要領に決められた通りに1000時間前後学んでも英語が話せないことは、当然と明言される様に、日本の文部科学省の英語教育に対する考え方にチグハグ感があります。また、英語に限らず、国語教育や社会科目・理科科目などの教科書の内容やレベルにも問題があると考えます。

結局、何事も学習するには、習得する為には「必要な時間」があり、その為にはコツコツ学習し続けなければなりません。

 

 

posted by at 17:05  | 塾長ブログ, 英語力ブログ

中学英語・・・混乱!? 教科書改訂

幼児教室・学習塾の羅針塾では、塾生の新学年での学びが順調に推移しているか、常に確認しながら、各人のテーマに基づき指導しています。

さて、中学教科書改訂の英語!

予想通り(?)というか、やはり!というか、学校現場では大きな混乱が起きている様です。

各県市町村で採用される英語の教科書によって内容が異なりますが、基本的には東京書籍 NEW HORIZON 三省堂 NEW CROWN 開隆堂 Sunshine  光村 Columbus 等の各教科書があります。

どの教科書を学校が採用しているか、によっても差が有りますが、以下に記す教科書のどの様な点が変わったかを踏まえて、学習する必要があります。

◉ 中1の教科書は、従来とは全く異なり、文法はbe動詞・一般動詞からいきなり入ります。小学校の教科書で扱っている英単語は覚えているものとして、中学英語の新出単語もマスターしていかなければなりません。

・・・つまり、小学校英語の「読み」「書き」が出来上がった状態でないと、中学英語に追いつけなくなってしまいます。実際に、国立・公立・私立小学校の英語の実力を見ると、ほぼ「ほとんどの児童は小6でも質問をすると「読み」「書き」ができていない有り様です。因みに、英会話教室に通っている児童も同様です。

◉ 例えば、東京書籍NEW HORIZONの中1教科書では、動名詞・不定詞の名詞的用法を学習します。更に、不定詞の形容詞的用法、副詞的用法、受動態、現在完了、間接疑問文など、重要な文法事項の履修時期が教科書によってそれぞれ異なりますので、注意が必要となります。

・・・例えば、従来では「現在完了」は中3で学んでいましたが、一部の新教科書では中2に出てくるので、新中3生は英文法の重要単元を学ぶ機会がないまま、従来のより難しくなった教科書をマスターしなければなりません。

◉ 新教科書では、倍増した英単語を習得させるための工夫が充実しています。

・・・ 裏を返すと、英単語の習得は必須であり、spell(スペル:綴り)を正確に書いて、暗記することができなければなりません。そうでなければ、高校・大学と進むことは厳しくなります。

◉ 新たに高校から降りてきた「現在完了進行形」「仮定法」などの文法事項が中3で加わります。

・・・ 英文法の基本をしっかり身につけていないと、中学生になってからの英語では、文法も読み書きも加わり、定期テストにも出題されるわけですから、2020年までの状況とは全く異なります。
しっかり英文法を教えない従来の英語教育でも英語嫌いを生み出しているわけですが、今後はますますそれに拍車がかかることでしょう。

◉ CLIL(Content and Language Integrated Learning:内容言語統合型学習)が英語教科書に取り上げられます。環境、気候変動、人口、教育、食糧、水など、SDGs( Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)と関連づけられた学習です。

・・・ つまり、英語教科書が様々な国際的なテーマに踏み込み、専門的な知識や用語を理解しておかなければ、高校入試の英語で大きな差がつくことになりかねません。英語、日本語の語彙力を高め、日々の英語学習での「読み」「書き」が如何に重要か、です。

◉ 近年の高校入試問題の英作文では、ある課題について自分の意見をしっかり主張できる力を試されます。その傾向を踏まえた教科書作りがなされています。

・・・ 結局、何より日本語で自分の意見をしっかり書くことが出来ることが大前提です。その上で、英文法、英単語の力を付け続けることです。更に、社会的関心、視野を広める工夫が必要です。

 

正しく学べば、英語は高得点が取れる科目です。

その為には、小学校の英語の授業を踏まえて、小学校の時点から適切に英文法・英単語・英作文を身につけるべきと考えます。

ご質問がありましたら、塾長まで遠慮なくお尋ねください。

posted by at 15:52  | 塾長ブログ, 英語力ブログ

音読で磨く暗記力・読解力

幼児教育の意義や重要性を理解されている親御さんは、羅針塾での学びをとても理解をして頂いています。

幼児期の音読は、正しい呼吸法で行うと肺活量も上がり、大きな声も出せるようになり、自然に読む姿勢も良くなります。

何より、言葉が明瞭に発音出来ます。

そして、大きな目的である暗記する力と読解力が高まります。

音読教材の例

例えば、

上掲のA4サイズ一枚強の文章を、小学校受験をし見事合格した塾生は、集中して10回の音読で暗記してしまい、過たずに朗読(ろうどく:声に出して読み上げること)できるようになりました。

五歳前後から、音読の練習を繰り返していきますと、「覚え」なさいと言わなくても、自然に口からついて朗読できるようになるのは、大人から見ると驚きですが、実は昔から日本人はそのようにして学んできているのです。

これは、英語の音読についても同様です。

そして、「読書百遍、義自ずから見(あら)わる」(どんなに難しい書物でも、繰り返し読むうちに意味が自然とわかるようになるものだということ)という諺は、いつの時代でも変わらぬ真実です。

また、読解力が知らず知らずに高まるのは、年齢に関わらず、習わなくとも漢字が読めるようになり、その結果語彙が増えていくことで、文章の意味合いまで推測することができるようになります。

英語の場合、音読を繰り返すことで、発音もストレス・アクセント(強勢アクセント stress accent)も身に付けることが出来るようになります。

この頃の学校教育では、「音読」の時間がとても少ないので、これを家庭で補わない限り、その効用の恩恵に預かることは出来ません。

 

 

国語力、英語力が一段と向上しました。

国語力と英語力は多くの共通項があります。幼児教育と学習塾の羅針塾では、先ず、母語である国語、其れからの英語。

と、考えています。

例えば、しっかりと語彙力を蓄えつつある新一年生。長崎大学教育学部附属小学校受検生。最初に面談させていただいた時、シャイでお母さんの背後に隠れ、挨拶もなかなかできるかな、と思われていた塾生さん。

受験を乗り越えての入学式前の当塾の春期講習を終えた現在、音読は漢字仮名交じりの文章はスラスラ読め、漢字力は既に小学校一年生終了時の実力。

挨拶も元氣良く、通塾時の二時間の学びは全集中。一年もすると、お母様も驚くほどの成長です。

また、新六年生の例。

幼児期から英語教室に通い、小学校でも五年間英語の学びをしていましたが、英単語のスペルはあやふや、英作文はなかなか書けませんでした。

そこで、春期講習の10日余りで国語力をつける為に音読、徹底した国語辞典、漢和辞典の活用をしつつ、英語力を上げる為に英和辞典を同時進行的に引きながら、英語の筆記体で徹底的にノートに書き進めました。

すると、国語文法と英語文法を比較しつつ、上手に英作文を書き始めました。それも美しい筆記体です。

 

・・・・・筆者が指導しつつ、いつも感じることですが、日本の子供さん達の吸収力の素晴らしさ、成長力の大きさに感動すら覚えてしまいます。日本の将来を担う人となって欲しいと念願します。

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